理由あって冬に出る [似鳥鶏]
第16回鮎川哲也賞佳作入選作品。
筆者のデビュー作です。
完全なる学園ミステリ。人は一切亡くなりませんし、青春してるなあ(古いか・笑)という描写もあり、
いいですねえ。
主人公はワトソン役である葉山少年。美術部員です。
そして「探偵」役は・・・いやあ、これこそ「探偵」ですね。
偏屈なところもあるし、それでいて非常に鋭い。感情を出すこともなく、謎を追い続ける。
最後の最後まで彼だけは冷静でした。
まあ、この最後のシーンはプロローグ、そして小説冒頭と大きく関連するわけですが・・・
個人的には刑事の「大人に失望しないでくれよ」というセリフが好きです。
これシリーズ化してほしいのですが、たぶんないだろうなあ。
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