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首挽村の殺人 [ミステリ]

だいぶ前の記事で早く文庫化しないかなあと
書いた事がありますが、
とうとうこの日が来たかと。

第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
岩手県の奥地、雪深いところにある鷲尻村。
長く無医村であったこの村へ待望の医師滝本が赴任してきた。
ところが滝本が赴任してきてから、村では次々と奇妙な
事件が起こる。
そして滝本の前任者である杉聡一郎も謎の死を遂げていた。
そして時を同じくして、村には伝説の赤熊が出没し始める。

村に伝わる奇怪な伝承。
「首挽村」と揶揄される理由とは?
それに「見立て」て行われる殺人。
誰が、何の為に?
果たして犯人は誰なのか?

雰囲気は横溝正史って感じで、
獲るべくしてこの賞を受賞したって感じがします。
かつ、格差医療・高齢化社会・市町村合併・赤字財政などなど
現代の問題も随所に盛り込まれていたりと、
けっして古めかしいという小説ではないです。

あくまで個人的感想ですが・・・
鷲尻村に古くから伝わるむかし噺に「見立て」た
殺人を犯人は行うのですが、
動機付けがなんか弱い気がします。
かなり残忍な犯行であるはずなのですが、
意外とさらっと叙述してて、
おどろおどろしさは感じません。

それと犯人の動機。
どうもなあ、勘違いと言うか、
語られている動機がしっくりこないんですよねえ。
あまりに意味を取り違えてないか、と。

熊の話をもう少し活かしてほしかったですね。

ともあれ今後またこのシリーズが
文庫化されたらたぶん買います。




首挽村の殺人 (角川文庫 お 60-1)

首挽村の殺人 (角川文庫 お 60-1)

  • 作者: 大村 友貴美
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/09/25
  • メディア: 文庫



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