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裁きの終った日 [赤川次郎]

今月は文春文庫で何冊もおもしろい
ミステリが出ました。
本書もそのうちの一冊です。

文春文庫で1983年に発売されたものの新装版。
本作はプロローグにて、すでに探偵が関係者を
集めた場面から始まります。
そして探偵である西川恭一郎が犯人を
指摘しようとしたその時、
関係者の一人、日野宏造がなんと西川を刺し、
犯人を指摘できないまま、探偵は死んでしまいます・・・
事件の犯人は西川を刺した日野だったのか?
それとも・・・?
そしてこれを皮切りに一族を巡る様々な事態が・・・
西川恭一郎の息子、恭浩は父の跡を継ぐかのように、
事件の謎を追うが・・・

父親を殺した日野の娘、綾子と恭浩がまさか恋人に
なんて展開もあり、いかにも赤川ミステリらしさが
でていますが、
最後の最後、見事にしてやられる結末が待っています。

個人的には、殺人事件が終わった後に
焦点を当て、関係者がその後どうなっていったのか、
その先を描いているのは非常におもしろいです。
こういう形式はあまりないのでは。

また、本書は真犯人捜しもそれと並行して描かれるので、
その点はミステリとしても楽しめます。

本書の探偵役・西川恭浩も事件によって
人生が変わってしまった一人なんですよね。
彼がその辛さを身を持って知ったのかもしれません。




裁きの終った日 (文春文庫 (262‐5))

裁きの終った日 (文春文庫 (262‐5))

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1983/05
  • メディア: 文庫



裁きの終った日 (文春文庫)

裁きの終った日 (文春文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: 文庫



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