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松谷警部と目黒の雨 [平石貴樹]

本の紹介の前に、
作者の平石貴樹さんの事、恥ずかしながら
全く知りませんでした・・・
東大教授でアメリカ文学専門のバリバリの研究者。
一方で「誰もがポオを愛していた」や
「笑ってジグソー、殺してパズル」など、
ミステリ界でも知る人ぞ知る、人だったんですね・・・

2012年に退官(今は退職ですが)されたそうで、
これから多くの作品に出会うことができると期待しております。
というわけで、本書の紹介から。今回は東京創元社さんのページから。
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488420031

目黒本町のマンションで殺害された小西のぞみの身辺を調べていくと、
武蔵学院大学アメフト部「ボアーズ」との関連が浮上、
更にはボアーズの仲間内でこの五年に複数の変死者が出ていると判明した。
これらは繋がっているのか。
松谷警部は白石巡査らと捜査に当たるが、
のぞみの事件についてボアーズ関係者のアリバイはほぼ成立し、
動機らしきものも見当たらない。
過去の事件は不可解な点を残しながらも既決事項となっている。
白石巡査は「動機は後回し」と地道に捜査を進め、
ついに犯人がわかったと宣言。
松谷の自宅で清酒「浦霞」を傾けながら、白石の謎解きが始まる。
犯人当ての妙味に富んだ本格ミステリ、文庫書き下ろし。

登場人物とその関係が多少複雑で(僕は)少し混乱しましたが、
非常に良質なミステリです。
とにかく、最初の小西のぞみの事件と、ボアーズのメンバー
が変死している事件が繋がっているのかどうか。
松谷警部らは、様々な可能性を追っては消え、また可能性を追い・・・と
しかし、物語の中にそのヒントは隠されているのです。
白石巡査は、「動機は後回し」とし、関係者のアリバイに着目し、
推理を進めていきます。
そして最後に明かされる彼女の謎解きとは・・・?
「動機は後回し」の「動機」に気付いた彼女の注目点があまりに見事。
そしてそれをうまく散りばめた本書はすごい。

松谷警部の俳句も絶妙でした(笑



松谷警部と目黒の雨 (創元推理文庫)

松谷警部と目黒の雨 (創元推理文庫)

  • 作者: 平石 貴樹
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2013/09/28
  • メディア: 文庫



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コメント 3

コースケ

31様、nice!ありがとうございます!
いつもありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2013-11-10 20:58) 

コースケ

teftefさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2013-11-11 23:27) 

コースケ

Yuseum様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2013-11-15 23:21) 

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