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奇談蒐集家 [ミステリ]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

“求む奇談!”新聞の片隅に載った募集広告を目にして、
「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談
―鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、
邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険…
謎と不思議に満ちた奇談に、蒐集家は無邪気に喜ぶが、
傍で耳を傾ける美貌の助手が口を開くや、奇談は一転、
種も仕掛けもある事件へと姿を変えてしまう。
夜ごと“魔法のお店”で繰り広げられる、安楽椅子探偵奇談。

「奇談蒐集家 恵美酒 一」、彼は世の中にある
ありとあらゆる奇談を集めているという。
新聞広告を目にした「奇談」を持つ者たちが、彼の元を訪れ、
そして自らの「奇談」を話す、というのが物語の流れです。

オススメを挙げるならば、「冬薔薇の館」
館の主への驚きはありませんが、彼の目的がいまいちわからない。
全ては薔薇のためなのか?

最終話「すべては奇談のために」。
「金眼銀眼邪眼」では小学生が主人公でしたが、この小学生に
奇談蒐集家の話をした小学校教師の視点で物語は始まります。
この最終話で物語は一気に反転します。

彼はこれまで物語に登場した主人公たちに、ひょんな事から
次々と「出会い」ますが、ついに最後に恵美酒たちに会う事に。
恵美酒たちの真の目的とは・・・

ところで、最終話まで読むと、この「自分の影に刺された男」、「水色の魔人」の
二編について、再度語られるのですが、
恵美酒とともに話を聞いていた男・氷坂の推理を聞いた主人公
たちのその後が描かれています。
この話がおもしろいところは、この二編は氷坂の推理が正しかった、とは
証明されていない事。
猫丸シリーズではありませんが、探偵役の推理が正しいのかどうか、
物語の中では語られないのです。

氷坂の推理を聞いた主人公たちのその後の行動も、
今後は「奇談」として語られていく、そんな印象を受けました。

続編はなさそうだなあ。


奇談蒐集家

奇談蒐集家

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/11/25
  • メディア: Kindle版



奇談蒐集家 (創元推理文庫)

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  • 作者: 太田 忠司
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/11/19
  • メディア: 文庫



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コースケ

31さま、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2014-06-12 23:23) 

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