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夜の床屋 [ミステリ]

Amazonさんの紹介ページから。

慣れない山道に迷い、無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。
だが深夜、高瀬は駅前の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。
好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止も聞かず店の扉を開けると…。
第4回ミステリーズ!新人賞受賞作の「夜の床屋」をはじめ、
奇妙な事件に予想外の結末が待ち受ける全7編を収録。
新鋭による不可思議でチャーミングな連作短篇集。

夜中にしかやっていない床屋って、案外便利なんじゃないかと
全く物語とは関係ない事を思ってました(笑

表題作は猫丸先輩シリーズを思わせる一編。
あくまで秋本という「記者」が披露した推理に過ぎず、
エピローグで主人公の佐倉自身も疑問を感じているように、
本当は全く別の話なのかもしれない。
そして僕が猫丸と共通しているとより感じたのは、本書が
連作短編集であるという事。

猫丸デビュー作「日曜の夜は出たくない」も連作短編集でしたし。
エピローグで全ての物語が共通し、そこで大きな謎が明らかに、という流れ。

ただ本書は後半の葡萄荘や『眠り姫』を売る男なんかは
ミステリというより、ファンタジー的な要素が強く、
連作にあえてする必要はなかったのではないかと思います。

「空飛ぶ絨毯」は真相はわかっているが、あえてそれを知りたくない、
わかりたくないため、幻想的な話として話す八木さんが印象に残りました。

話さなければ良いのに話してしまうというのは、そこに後ろめたさが
あるからですよね。誰かに話して、できれば真実を誰かから聞かせてもらいたいという、
矛盾した行動を取ってしまうのがまた人間という(勝手な思いつきです)

連作短編集ですが、「夜の床屋」は読んでも損はしないと思います。
僕もこの表題作に惹かれて購入しましたので(苦笑


夜の床屋 (創元推理文庫)

夜の床屋 (創元推理文庫)

  • 作者: 沢村 浩輔
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2014/06/28
  • メディア: 文庫



夜の床屋

夜の床屋

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2014/06/28
  • メディア: Kindle版



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コメント 4

コースケ

makimakiさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2014-08-09 22:41) 

コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2014-08-10 18:17) 

コースケ

げいなう様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2014-08-12 00:49) 

コースケ

くらいふ様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2014-08-22 23:33) 

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