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キングを探せ [法月綸太郎]

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。
目的は一つ、動機から手繰られないようターゲットを取り換えること。
トランプのカードが、誰が誰を殺るか定めていく。四重交換殺人を企む犯人たちと、
法月警視&綸太郎コンビの、熾烈な頭脳戦をご堪能あれ!
(Amazonさんの紹介ページより引用)

2013年の「このミステリがすごい!」堂々の第1位。
交換殺人をメイントリックとして、綸太郎と法月警視が
徐々に、徐々に、その絡まった糸をほぐしていく緻密な過程と、
犯人側の予想だにしない誤算の両方が楽しめる作品。

以下ネタバレあり。




四重交換殺人という荒技を計画した
カネゴン、夢の島、りさぴょん、イクル君の4人。
交換殺人ではないものの、こうしたニックネームのような4人というと、
歌野晶午さんの「密室殺人ゲーム」が頭に浮かびました。
それが要因か、いわば綸太郎と犯人たちとの頭脳対決を
イメージしていたのですが、この犯人たちは詰めが甘かった(苦笑

特に夢の島が担当した安斎殺人が結果的にはその後の
全貌解明に繋がったわけで、イクル君の調べが雑すぎましたね。

後半のカネゴンとりさぴょんの決死ともいえるトリックは
なかなかおもしろかったですね。
ただその前に、トランプの「A」、そして「J」が夢の島、イクル君の家
から発見されたことによる、犯人側の、まさに意図しないミスリードによる
法月綸太郎の推理の誤りが本作内での愁眉と感じました。
これは実にうまい。

また上のトランプと非常に密接に関連した
本作のタイトルにも大きなトリックがあることも非常によかったです。

11月には「ノックス・マシン」も文庫化される予定のようで、
来月も楽しみです!




キングを探せ (講談社文庫)

キングを探せ (講談社文庫)

  • 作者: 法月 綸太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: 文庫



キングを探せ (講談社文庫)

キングを探せ (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: Kindle版



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コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2015-10-10 22:32) 

コースケ

makimakiさま、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2015-10-10 22:32) 

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