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論理爆弾 [有栖川有栖]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

すべての探偵行為を禁止する法律が成立した日本で、探偵を目指す17歳の空閑純は、
失踪した母親が消息を絶った九州の深影村を訪れる。
そこで母の手がかりを見つけた矢先に隣村でテロが起き、村に通じるトンネルが破壊される。
孤立した村で連続殺人事件が発生し、純は探偵として恐るべき狂気と対峙する!
「探偵ソラ」シリーズ第三作。

空閑純は失踪した母親の消息を求め、平家の落人伝説が残る、
九州の山中にある深影村を訪れます。
ところが、隣村で日ノ本共和国の陸軍特殊工作部隊、通称<火熊>によるテロ
が発生。村への出入り口が山崩れで塞がれ、深影村は「密室」となってしまいます。

登場人物や、純が村に着いた途端に奇妙な老婆に「ここから出ていけ!」と一喝される
シーン(しかも老婆は拝み屋!)、さらに落人伝説がある村・・・
まさに金田一耕助「八つ墓村」そのまんまです。というかこれはオマージュでしょう。
さらには「密室」状態となってしまい、なんとその村で殺人事件が発生するという、
探偵役が必然かのような条件が整ってしまいます。

事件の謎を解いてほしい、という依頼ではなく、
友淵家に盗聴器をしかけたのは誰か?そして、母親が村で会っていた
友淵隆一の死の真相を明らかにしてほしいという依頼を、探偵<ソラ>として
受けた純は、深影村での連続殺人も何かつながりがあるかもしれないと捜査に乗り出すが・・・

「闇の喇叭」で同級生だったガンジスや景以子との電脳での音楽を通じた交流に
ほっこりします。彼らもまた純を想っていると。

物語の最初に語られる、コンピュータ・ウイルス<桜吹雪>が実は大きく事件の謎解明に
関与していたのが実にお見事。
そして、最大の面白さは、私的探偵行為が禁じられた世界で、
探偵の存在意義そのものを完全否定した点でしょうか(少なくとも私にはそう感じました。)

探偵「ソラ」が独り立ちするのははたしてやってくるのか?!



論理爆弾 (講談社文庫)

論理爆弾 (講談社文庫)

  • 作者: 有栖川 有栖
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: 文庫



論理爆弾 (講談社文庫)

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  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: Kindle版



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コメント 3

コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2015-11-14 01:33) 

コースケ

makimakiさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2015-11-14 01:34) 

コースケ

Ujiki.oOさま、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2015-11-14 01:34) 

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