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ぼくの「このミス」2015 [ミステリ]

今年も明日で終わりです。
個人的にはほとんど何もしなかった年でしたねえ・・・
とはいえ、恒例の今年読んだミステリの集大成。

歌野晶午 「密室殺人ゲーム・マニアックス」
密室殺人ゲームシリーズの変化球的作品。
基本骨格を変えず、いかに読者を驚かせるか、
こんな難しいことをやってのけるんですから、本当にすごい。

青崎有吾 「体育館の殺人」
新たなる「館」シリーズとして、今後のシリーズ文庫化も購入確実。
探偵役がなぜ学校に住んでいるのかは明らかにされるのだろうか。

綾辻行人 「奇面館の殺人」
こちらはいよいよラストが見えてきた「館」シリーズ。
改めて本書を読みなおしてみると、いわゆる本格ミステリで
批判の的となる、人物描写(人物の記号化)を
逆に全面に押し出している作品(=登場人物が仮面を付けている)
なんですよね。
仮面を全員が付けていることによって、被害者どころか、容疑者すら
判然としない状況下で、探偵は推理を進めていくのです。
「館」シリーズの、新本格への原点回帰な作品と感じました。

西村京太郎 「発信人は死者」「神話列車殺人事件」
改めて語るまでもないですが、御大の初期作品はどれも素晴らしい。
前者は十津川警部シリーズものなのですが、主人公は別にあり。

西澤保彦 「ぬいぐるみ警部の帰還」
良作かつどれも一筋縄ではいかない短編集。
毎年西澤さんには驚かされる。

麻耶雄嵩 「神様ゲーム」
神様という絶対的存在が探偵役というまさに異色のミステリ。
神様が間違えないとしたら、本作ラストをどう考えるのか?

有栖川有栖 「論理爆弾」
ソラシリーズ第3弾。八つ墓村のオマージュでありながら、
最後の最後で、探偵を全否定したすごい作品(私感)

来年も良いミステリに出会えることを祈念します。


密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

  • 作者: 歌野 晶午
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/01/15
  • メディア: 文庫




体育館の殺人 (創元推理文庫)

体育館の殺人 (創元推理文庫)

  • 作者: 青崎 有吾
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/03/12
  • メディア: 文庫





奇面館の殺人(上) (講談社文庫)

奇面館の殺人(上) (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/04/15
  • メディア: 文庫



奇面館の殺人(下) (講談社文庫)

奇面館の殺人(下) (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/04/15
  • メディア: 文庫





発信人は死者 (徳間文庫)

発信人は死者 (徳間文庫)

  • 作者: 西村 京太郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2015/04/02
  • メディア: 文庫



神話列車殺人事件〈新装版〉 (徳間文庫)

神話列車殺人事件〈新装版〉 (徳間文庫)

  • 作者: 西村京太郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2012/11/02
  • メディア: 文庫




ぬいぐるみ警部の帰還 (創元推理文庫)

ぬいぐるみ警部の帰還 (創元推理文庫)

  • 作者: 西澤 保彦
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/05/11
  • メディア: 文庫




神様ゲーム (講談社文庫)

神様ゲーム (講談社文庫)

  • 作者: 麻耶 雄嵩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: 文庫




論理爆弾 (講談社文庫)

論理爆弾 (講談社文庫)

  • 作者: 有栖川 有栖
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: 文庫




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コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!
来年もどうぞよろしくお願いします。
by コースケ (2015-12-31 21:51) 

コースケ

Ujiki.oOさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2016-01-01 17:53) 

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