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天鬼越 蓮丈那智フィールドファイルⅤ [北森鴻]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

鬼無里が、消える…。民俗学者・蓮丈那智と助手の内藤三國は
差出人不明のメールを受け取り、かつて訪れたH村に思いを馳せる。
5年前、鬼の面をつけ、家々を練り歩く神事の最中、殺人事件が起きたのだった。
誘われるようにふたたび向かった村では、ある女性が待っていた―。
著者急逝から6年、残された2編と遺志を継いで書かれた4編を収録。
歴史民俗ミステリ、堂々たる終幕!

北森さんの逝去後、パートナーで作家である浅野里沙子氏によって
書き継がれてきた蓮丈那智フィールドファイルシリーズ。
本書は、北森さんが遺した2編と浅野さん執筆の4編で構成され、
本書をもって、蓮丈那智シリーズは終幕。
淋しいですが、致し方ないですね。

表題作「天鬼越」は偽書をめぐる、ある村での殺人事件と
その村の過去に迫る、本書の中では愁眉。
ただ、狐目の男たる「高杉」がほとんど関わらなかったのが、
とても残念。
というより、本書所収作では、全く登場せずでしたね・・・

浅野氏執筆作品では、「ミクニ」こと内藤三國の成長が
やはり素晴らしい。
「邪馬台」以降の「ミクニ」だけに、那智も認めるまでの
成長を遂げています。

ラストの「偽蜃絵」は謎解きはおもしろいものの、
ボーナストラック的な位置づけに感じました。
最後にあっと言わせる人物が登場しますが、
蓮丈那智の最後を飾る作品としては物足りず。

北森さんの遺作やプロットはもう無いのでしょうが、
浅野さんが本シリーズを引き継ぐのは有りじゃないかと思うのですが・・・
「蓮丈那智、最後の挨拶」から「帰還の挨拶」へ繋げてほしいと
思っているのは、私だけではないのでは。


天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV (新潮文庫)

天鬼越: 蓮丈那智フィールドファイルV (新潮文庫)

  • 作者: 北森 鴻
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/03/27
  • メディア: 文庫



天鬼越―蓮丈那智フィールドファイルⅤ―

天鬼越―蓮丈那智フィールドファイルⅤ―

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/12/22
  • メディア: Kindle版



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コメント 3

コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!

by コースケ (2016-04-28 22:25) 

コースケ

ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2016-05-02 22:24) 

コースケ

とも~る様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2016-05-02 22:25) 

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