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三毛猫ホームズの回り舞台 [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

“劇団Z”の観劇に赴いた片山兄妹とホームズ。終演後、主宰の土方らと食事をしていたところ、
アイドルの安東マリエが「土方は先が長くない」という噂話を耳にしたことを知る。
そのマリエの父・拓郎が夜の街で知り合った女子中学生の死に始まる殺意の連鎖。
得体の知れぬ犯人は誰だ?大人気シリーズ、堂々の第50弾!
短編「三毛猫はジャスミンの香りがお好き」を特別収録。

複数の人間の視点を上手く描写し、それを最後に極めて上手く収斂させるのは
赤川次郎先生以上の方は居ないのではないでしょうか。
今回もまさに舞台のようにめまぐるしく物語は進みます。

ここ最近のシリーズ(といってもいつからかと言えないのですが)では、
ホームズは探偵というよりも、全てを初めから見通している印象を受けますね。
昔から、各人の重大な決断を下す時とかに、影響を与えたりしてましたが、
最近は何か起きることから、結末まで全てお見通し感が非常に強い気がします。

片山や晴美、そして石津、久々に登場した栗原捜査一課長も相変わらず変わらぬ
優しさを持っているのは、変わらぬ良さです。そして事件を
大団円にもっていくことができるのは、彼らが居るからこそでしょう。
(課長が未だに絵画に興味を持っていることに衝撃を受けましたが・笑)

惜しむらくは、初期から中期の(「狂死曲」「怪談」「騎士道」「駈落ち」etc)
ストーリー的なワクワク感が薄れてきているなあと感じます。
人間の持つ「狂気」のようなものを描いた「正誤表」「四捨五入」。
本格ミステリの「推理」や幻想的な面も含む「黄昏ホテル」「騎士道」「びっくり箱」
まさにホラーの「怪談」「降霊騒動」
長編なのにレギュラーメンバーが違う事件を追うという異例の長編「安息日」

書けばきりがありませんのでこの辺で。

初期や中期のような作品をまたぜひ拝読したいです。


三毛猫ホームズの回り舞台 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの回り舞台 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2018/02/08
  • メディア: 文庫



nice!(7)  コメント(7) 
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コメント 7

コースケ

はじドラ様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2018-03-20 21:13) 

コースケ

鉄腕原子さま、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2018-03-20 21:14) 

コースケ

@ミックさま、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2018-03-20 21:15) 

コースケ

31さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2018-03-20 21:15) 

Yuseum

コースケさん、こんばんは( ^^)/
三毛猫ホームズ、初期の作品はワクワクして読んでいました〜。
最近は読書速度が遅くて、積ん読が増えて困っていますが(汗)、三毛猫ホームズ、また読んでみたいです。
by Yuseum (2018-03-21 20:08) 

コースケ

Yuseumさま、nice!&コメントありがとうございます!
私も積ん読ばかりです・・・(苦笑

ホームズもう50作目かー、と。
いつの間にか片山義太郎の年齢を超えてしまったなあと
なんだか感慨深いです。


by コースケ (2018-03-24 02:12) 

コースケ

ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます。
by コースケ (2018-03-24 02:46) 

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