逃げる幻 [海外ミステリ]
まずはAmazonさんの紹介ページから。
家出を繰り返す少年が、開けた荒野の真ん中から消えた―
ハイランド地方を訪れたダンバー大尉が聞かされたのは、そんな不可解な話だった。
その夜、当の少年を偶然見つけたダンバーは、彼が何かを異様に恐れていることに気づく。
そして二日後、少年の家庭教師が殺される―スコットランドを舞台に、
名探偵ウィリング博士が人間消失と密室殺人が彩る事件に挑む傑作本格ミステリ。
ついに創元推理文庫のウィリング博士シリーズにも手を出しました(笑
先月に『悪意の夜』が出たので、それ以前に刊行されたものをと思い、まずは本書を。
少年の消失、そしてその後起こる殺人事件の密室。これらは実のところ
そこまで大きな問題ではありません。
本書のすごさは、少年がなぜ家出を繰り返すのか?途中明かされるダンバー大尉の真の目的。
本書が書かれた第二次世界大戦直後という戦争の傷跡と極めて深く関連させ、
それでいて、実は最初から叙述の中に犯人を当てられる要素をちりばめていること。
そしてそれを隠すかのように、舞台とされたスコットランドのハイランド地方に伝わる
様々な言い伝え。これが実にミスリードに繋がっていて、かつ物語のおどろおどろしさを
醸し出す絶好の舞台となっています。
ウィリング博士は本当に本当に終盤にしか登場しません。
それでいて、読者へのヒントをダンバーに話す形で一つ一つ丁寧に看破していくのは圧巻。
ただし、登場が遅いためか、ウィリング博士シリーズにしなくても良かった気もするという。
『悪意の夜』も楽しみです。
家出を繰り返す少年が、開けた荒野の真ん中から消えた―
ハイランド地方を訪れたダンバー大尉が聞かされたのは、そんな不可解な話だった。
その夜、当の少年を偶然見つけたダンバーは、彼が何かを異様に恐れていることに気づく。
そして二日後、少年の家庭教師が殺される―スコットランドを舞台に、
名探偵ウィリング博士が人間消失と密室殺人が彩る事件に挑む傑作本格ミステリ。
ついに創元推理文庫のウィリング博士シリーズにも手を出しました(笑
先月に『悪意の夜』が出たので、それ以前に刊行されたものをと思い、まずは本書を。
少年の消失、そしてその後起こる殺人事件の密室。これらは実のところ
そこまで大きな問題ではありません。
本書のすごさは、少年がなぜ家出を繰り返すのか?途中明かされるダンバー大尉の真の目的。
本書が書かれた第二次世界大戦直後という戦争の傷跡と極めて深く関連させ、
それでいて、実は最初から叙述の中に犯人を当てられる要素をちりばめていること。
そしてそれを隠すかのように、舞台とされたスコットランドのハイランド地方に伝わる
様々な言い伝え。これが実にミスリードに繋がっていて、かつ物語のおどろおどろしさを
醸し出す絶好の舞台となっています。
ウィリング博士は本当に本当に終盤にしか登場しません。
それでいて、読者へのヒントをダンバーに話す形で一つ一つ丁寧に看破していくのは圧巻。
ただし、登場が遅いためか、ウィリング博士シリーズにしなくても良かった気もするという。
『悪意の夜』も楽しみです。
コースケさん、おはようございます(*^O^*)
『逃げる幻』も面白い作品でした。ちゃんと練られているというか、ヘレン・マクロイはやはり凄い作家です。
現在、『悪意の夜』を中盤まで読んだところですが、この作品もウィリング博士はまだ出てきません。しかしながら、『逃げる幻』とはまた毛色が少し違う作品のようです。
by ゆーじあむ (2018-09-09 09:22)
@ミックさま、nice!ありがとうございます~
by コースケ (2018-09-10 20:39)
鉄腕原子さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2018-09-10 20:41)
31様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2018-09-10 20:41)
ゆーじあむ様、nice!&コメントありがとうございます。
恥ずかしながら、数年前から『このミス』や『本格ミステリ』の海外編で急にマクロイの名が挙がってきていて、
最近の作家さんなのかな?と思ってました(汗)
しかしこうした名作が日本で翻訳されるのは本当に
喜ばしいことですね。
『悪意の夜』も楽しみです。
by コースケ (2018-09-10 20:47)
むうぴょんこ様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2018-10-15 20:46)