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改訂完全版 毒を売る女 [島田荘司]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

娘は名門幼稚園に入り、家も手に入れた。医者である夫の仕事も順調で、
全てがうまくいっているはずだった。あの女があんな告白をするまでは―。
人間が持つ根源的な狂気を描いた圧巻の表題作をはじめ、
御手洗潔シリーズの傑作「糸ノコとジクザグ」からショートショートまで、
著者の様々な魅力が凝縮した大充実の傑作短篇集!


以下、ややネタバレ。


表題作は、大道寺靖子の行動が若干支離滅裂。
いや、パニックになっているのはわかるんですが、ひたすら手作り料理を
持ってくるより、状況を理解して、早く伝えればいいのになあ、と。
それにしても、梅毒ってのはこんなに恐ろしい病なんですね。
今は薬で良くなると思っていましたが、いや現代は治るんですかね?

オススメは「渇いた都市」。最初の場面は最後に繋がるのですが、
偶然てのは恐ろしいのと、完全犯罪というのはやはり難しいという。
田中昴作というか、遊んでない男性が女性に嵌まってしまうのは、良くあるんだろうな・・・
しかし、どうでもいい見栄を張るのはよくわかりませんね。

「バイクの舞姫」は、結局妹の存在も幻だったということなんでしょうか??
あくまで美術館へ彼を導くためだけの存在だったのか。ちょっと謎が残る結末でした。

「糸ノコとジグザグ」は、あの御手洗潔が名前は出ませんが登場します。
あんなトリッキーな人は、彼しかいないでしょう。
演説先生として紹介されていますが、肝心の事件解決の際は、
眠かったので、結論だけ述べたという(笑

「土の殺意」には、御大の双璧をなす吉敷竹史が登場。
これは今でもあり得る話で、固定資産を保有している方々は、
どう節税していくか、本当に悩むところですね。

御大には、短編集をそろそろ刊行してほしいですね。
御手洗潔のダンス、メロディ、挨拶、追憶と刊行されていますが、
ぜひ最新作は御手洗潔の短編集をお願いします。


改訂完全版 毒を売る女 (河出文庫)

改訂完全版 毒を売る女 (河出文庫)

  • 作者: 荘司, 島田
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2020/06/26
  • メディア: 文庫



毒を売る女 (光文社文庫)

毒を売る女 (光文社文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2017/02/24
  • メディア: Kindle版



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コメント 7

コースケ

ストックン様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:01) 

コースケ

鉄腕原子さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:02) 

コースケ

@ミックさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:02) 

コースケ

サイトー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:03) 

コースケ

いっぷく様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:03) 

コースケ

ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:03) 

コースケ

とも~る様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-07-12 00:04) 

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