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花嫁をガードせよ! [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

女性警察官の西脇仁美は、命を狙われていた政治家の蔵本をかばい撃たれてしまう。
その現場に偶然通りがかった女子大生の塚川亜由美と愛犬ドン・ファンによって
一命をとりとめるが重傷を負ってしまい、それが原因で婚約破棄になりそう。
命がけで捕まえた犯人だが、取り調べ中に自殺をしてしまい―。
大人気シリーズ第31弾!(「花嫁は日曜日に走る」を併録)

花嫁シリーズもついに31作目とは。
赤川先生のシリーズはどれも息が長いですね。
ただ、個人的に「九号棟の仲間たち」や「1億円もらったら」など、
もう終了してしまったシリーズの方に好きなものがあったりするんですよね(苦笑
「1億円」は現代社会では、どういう描かれ方をするのか読んで見たいところです。

本作では珍しく亜由美の恋人である谷川准教授が登場。とはいっても冒頭だけなんですが。
表題作は政治への風刺。蔵本のような政治家が、今の日本にどのくらいいるでしょうか?
黒幕が具体的に描かれていないのと、ラストはこれからだ!的な感じで終わっているのが、
赤川先生らしい。今の日本は本作をハッピーエンドで描けないともしかしたら
感じているのかもしれません。

「花嫁は日曜日を走る」はオリンピックへの痛烈批判。
花嫁は主人公ではなく、途中から出てくる神西みどり、になるんでしょうか?
それにしても教員である松永の動機がすごい。
昨今の教員の不祥事ニュースから考えると、このくらいの教員はもしかしたらわんさか
居るのかもしれません。むろん真面目でまともな方々が大半でしょうが。
この場合ドン・ファンは吠えただけなので、特に罪には問われないんでしょう(笑

しかし、そろそろ原点回帰的なミステリ色の濃い花嫁シリーズも読みたいですね。
「紙細工の花嫁」、「迷子の花嫁」なんかも良かったです。
あと、表紙絵は前の方が良いです!


花嫁をガードせよ! (実業之日本社文庫)

花嫁をガードせよ! (実業之日本社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2020/06/05
  • メディア: 文庫



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