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ひとり夢見る [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

女子高生ひとみの母、浅倉しのぶはかつて女優だった。人気絶頂の二十七歳で突然の引退。
その七か月後、ひとみが生まれたが、父親はいない。十七歳のある日、母にパトロンがいると知り、
ショックのあまり夜の街に飛び出した。地下通路の一角で眠り込み…
目覚めると、そこは十八年前の映画スタジオだった。監督にスカウトされ、
若き日の母と共演することに!母と娘の不思議な縁の物語。


またまた更新が少し滞りました。
本書もだいぶ前に購入したもの。
以下、ややネタバレ。





それにしても、赤川先生の文体は読みやすい。そして改めて驚き。
冒頭にある「十七年間付き合ってきた母のことだ。」なんて文章をさらりと書くんですよね。
完全に掴みでやられます。主人公がその母の娘・浅倉ひとみだとしても、中々こういう文章
書けないよなあ。

ひとみは自分の母親が突然女優業を辞め、自らが「あの浅倉しのぶの娘」と言われるのにも
嫌気が指し、演劇部(の文化祭催し)を辞退します。
さらに、母の店がいつの間にか無くなっていて、母と男の人が出てくる場面を目撃し・・・

気がつくと、彼女は18年前の過去、しかも自分が生まれた時、さらに彼女の母親が
まだ女優をしていて、引退した年。しかも母親主演の映画に突然出演することになり・・・

自分の母親の性格を改めて認識したり、母親と男を取り合うことになったり(笑)
一方で、同じ年のマチ子の「家族」の非常に辛い場面をみたり、肺がんでこのあとすぐ亡くなる
多田と出会ったり。過去ならではのエピソードもあります。

過去に戻ってしまったひとみは、自分の父親は誰なのかも一方で気にしていて、
その候補は案外と多く。ところが、この点はさすが赤川先生。
父親どころか、母親までがというドンデン返しをもってくるとは(笑

本書で一番幸せに、人生が変わったのは、担任の谷中ミネ子先生ではないでしょうか。
最後の文化祭の場面は素晴らしいの一言。


ひとり夢見る (光文社文庫)

ひとり夢見る (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/06/20
  • メディア: Kindle版



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コースケ

鉄腕原子様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-06 22:59) 

コースケ

@ミック様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-06 22:59) 

コースケ

31様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-06 22:59) 

コースケ

ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-14 22:47) 

コースケ

SORI様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-14 22:47) 

コースケ

むうぴょんこ様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-14 22:47) 

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