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エラリー・クイーンの新冒険 [海外ミステリ]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

人里離れた荒野に建つ巨大な屋敷が、一夜にして忽然と消失するという不可解極まる謎と
名探偵エラリーによる解明を鮮烈に描き、クイーンの中短編でも随一の傑作と評される
名品「神の灯」を巻頭に掲げた、巨匠の第二短編集。そのほかにも野球、競馬、ボクシング、
アメリカンフットボールが題材のスポーツ連作など、これぞ本格ミステリ!
と読者をうならせる逸品ぞろいの全9編収録。

またまた久しぶりの更新です。
以下、少しネタバレ。





横井司さんの「あとがき」をみると、『冒険』と『新冒険』の成り立ちや収録作品の
紹介があるのですが、この『新冒険』、確かに分が悪いですね。



ただ、やはり最初の「神の灯」が素晴らしい。傑作の一言に尽きます。
本書はこの作品で成り立っていると言っても過言ではありません。

ソーン弁護士による、クイーンへ助けを求めるところの描写は鬼気迫るものですし、
その後の屋敷焼失という超特大の謎。
ただ、本書をよく読むと、この前振にあるトリックが(しかも本物語の真の核心トリック)
個人的には強烈でした。
それでいて、謎を解くパズルピースは物語の中にしっかりと埋め込まれている。
最後の、クイーンの極めて合理的で論理的な推理がまたお見事。

「がらんどう竜の冒険」も見逃せない、いや読み逃せない作品です。
無くなった、たった1つのドアストッパーから、一気に推理を組み立てるエラリーのかっこよさ。
いやすごい。受付伝票から何を読み取れたのか。オススメです。

スポーツシリーズはやはり野球の「人間が犬を嚙む」がオススメ。
クイーン警視とヴェリー部長刑事、そしてエラリーの三者三様の野球談義と、
ほぼ同時並行で事件の謎も解いていくという、かなりカオスな作品でもあります。

それにしても「神の灯」はすごい。必読です。



エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)

エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2020/07/22
  • メディア: 文庫



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コースケ

鉄腕原子様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-18 20:36) 

コースケ

@ミック様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-18 20:36) 

コースケ

ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-18 20:36) 

コースケ

サイトー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-18 20:36) 

コースケ

とも~る様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-18 20:37) 

コースケ

ゆーじあむ様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-10-25 18:30) 

コースケ

Sachaiさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2020-11-03 20:17) 

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