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探偵は教室にいない [川澄浩平]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。
幼稚園の頃から妙に大人びていて頭の切れる子供だった彼とは、別々の小学校にはいって以来、
長いこと会っていなかった。変わった子だと思っていたけど、中学生になってからは、
どういう理由からか学校にもあまり行っていないらしい。
しかし、ある日わたしの許に届いた差出人不明のラブレターをめぐって、わたしと彼――鳥飼歩は、
九年ぶりに再会を果たす。日々のなかで出会うささやかな謎を通して、
少年少女が新たな扉を開く瞬間を切り取った四つの物語。第二十八回鮎川哲也賞受賞作。


東京創元社さんが得意とする「日常の謎」&「青春小説」。


あとがき、にもあるように、今回はいつも一緒に遊んでいる、男女四人
それぞれの物語。ウミ、栗山英奈、田口総士、岩瀬京介。そしてそれぞれの謎を解く、
探偵役かつウミの幼馴染みである鳥飼歩。

日常の謎だけでなく、この鳥飼歩は安楽椅子探偵だよなあと読んでいて思いました。
ウミからの話やLINEで、おおよその推理を構築する。むろん、自分からまるで動かない
わけではありませんが、別に推理のために動いていないので、安楽椅子探偵だなと。

特に面白いのは、最終話のウミ以外の三人への評価。
京介への「奸計をめぐらせて何をするかわかったものではない」に思わず笑ってしまいました。

あと、仲良し四人という関係性の中で、その第1話にラブレターの話を持ってくるところ
なんて良いですね。ウミに誰がラブレターを出したのか・・・こんな謎を最初とは。
しかも、これで関係が壊れる訳ではない、いいラストなのもまた良い。

すでに三作目まで刊行決定しているようなので、歩の不登校の理由、
ウミとの関係、この四人の関係などなど、次作以降が楽しみです。



探偵は教室にいない 真史と歩シリーズ (創元推理文庫)

探偵は教室にいない 真史と歩シリーズ (創元推理文庫)

  • 作者: 川澄 浩平
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2021/09/21
  • メディア: Kindle版







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コースケ

xml_xslさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2021-11-22 20:49) 

コースケ

サイトー様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2021-11-22 20:49) 

コースケ

鉄腕原子様、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2021-11-22 20:49) 

コースケ

@ミック様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2021-11-22 20:50) 

コースケ

31様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2021-12-02 21:43) 

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