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ダリの繭 [有栖川有栖]

講談社文庫から出ている「国名」シリーズとは
別の火村・アリスコンビが楽しめる角川文庫シリーズ(シリーズ?

国名はどちらかといえば、
火村の非常に堅い、「詰め将棋」の推理が展開されるのに対し、
角川のシリーズでは、奇妙な謎が強調されているような
気がします。「海のある奈良~」や「暗い宿」などは、
タイトルにすでに謎が込められている、そんな感じです。

以下は本作の紹介文。
幻想を愛し、奇行で知られた
シュール、リアリズムの巨人―サルバドール・ダリ。
宝飾デザインも手掛けた、
この天才の心酔者で知られる
宝石チェーン社長が神戸の別邸で殺された。
現代の繭とも言うべき
フロートカプセルの中で発見されたその死体は、
彼のトレードマークであったダリ髭がない。
そして他にも多くの不可解な点が…。
事件解決に立ち上った推理作家・有栖川有栖と犯罪社会学者・火村英生が
難解なダイイングメッセージに挑む。

なぜ髭がなくなっていたのか?「繭」の中で死んでいた意味とは?
不可思議な謎に挑む二人。
国名シリーズとはひと味違う、二人の活躍、ぜひ読んでみて下さい。

ところで、「繭」の中で死んでいたというのを読んで、
ポアロもの短編で、櫃の中で死んでいた作品があったなと
思い出しました(苦笑
調べてみるとおそらく「バグダッド大櫃の謎」だろうと。
これが後に「スペイン櫃の秘密」になったようですねえ。
改めて読んでみよう。


ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)

ダリの繭 (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)

  • 作者: 有栖川 有栖
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1993/12
  • メディア: 文庫



黄色いアイリス (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

黄色いアイリス (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/06/14
  • メディア: 文庫



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