ダブル・プロット [岡嶋二人]
江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、
吉川英治文学新人賞など、多くの賞を受賞し、
誰もが、一度は読んだ事があるであろう作家さん。
それが岡嶋二人。
すでにコンビを解消されて、10数年経ちますが、
その作品群は色あせることなく、
今も重版や再文庫化などを重ねています。
そんな岡嶋さんの最後の短編集(になるはず)が
本書「ダブル・プロット」です。
元々は「記憶された殺人」にこれまで未収録であった
短編を3本追加して再文庫化したもの。
表題作「ダブル・プロット」は岡嶋作品の中では
かなり異色作。
楽屋落ち&作者登場(笑)
今まで僕が読んだ岡嶋さんの作品でもこういうのは
なかったと思います。
未収録短編の残り2つは編集者を主人公とした作品。
解説でこの作品の経緯が述べられていますが、
これはシリーズ化してほしかったなあ。
(少なくとも1冊の短編集にまとまるくらい)
「記憶された殺人」は読み応えがとてもあります。
恐ろしいのは「遅れてきた年賀状」
自分の身にも十二分に起こりえそうだ・・・
新規に収録された3本では「眠ってサヨナラ」。
妬みとは本当に恐ろしいものだ・・・
あと1作ある未収録短編、はたしてこれは
講談社文庫から出ることがあるのか?!
吉川英治文学新人賞など、多くの賞を受賞し、
誰もが、一度は読んだ事があるであろう作家さん。
それが岡嶋二人。
すでにコンビを解消されて、10数年経ちますが、
その作品群は色あせることなく、
今も重版や再文庫化などを重ねています。
そんな岡嶋さんの最後の短編集(になるはず)が
本書「ダブル・プロット」です。
元々は「記憶された殺人」にこれまで未収録であった
短編を3本追加して再文庫化したもの。
表題作「ダブル・プロット」は岡嶋作品の中では
かなり異色作。
楽屋落ち&作者登場(笑)
今まで僕が読んだ岡嶋さんの作品でもこういうのは
なかったと思います。
未収録短編の残り2つは編集者を主人公とした作品。
解説でこの作品の経緯が述べられていますが、
これはシリーズ化してほしかったなあ。
(少なくとも1冊の短編集にまとまるくらい)
「記憶された殺人」は読み応えがとてもあります。
恐ろしいのは「遅れてきた年賀状」
自分の身にも十二分に起こりえそうだ・・・
新規に収録された3本では「眠ってサヨナラ」。
妬みとは本当に恐ろしいものだ・・・
あと1作ある未収録短編、はたしてこれは
講談社文庫から出ることがあるのか?!
開けっぱなしの密室 [岡嶋二人]
岡嶋二人、再び。
彼らによる初の短編集ですが、それも佳作
揃いです。
各作品も同じようなスタイルをとっておらず、
最初の「罠の中の七面鳥」などは
複数の人間の独白という形式を取っていたり、
刑事が主人公のものであったり、
さらには自殺を他殺にみせかける
「犯人」が主役であったりと・・・
とにかくどの短編も楽しめます。
表題作「開けっぱなしの密室」は
なぜ犯行現場は密室でなかったのか?
という「密室」を逆手に取った見事な作品。
個人的なオススメは「サイドシートに赤いリボン」。
事件がとにかく謎・謎・謎だらけで、
どうこれらがリンクしていくのか、
その謎解きまでの解明が、とてもおもしろく読めました。
彼らによる初の短編集ですが、それも佳作
揃いです。
各作品も同じようなスタイルをとっておらず、
最初の「罠の中の七面鳥」などは
複数の人間の独白という形式を取っていたり、
刑事が主人公のものであったり、
さらには自殺を他殺にみせかける
「犯人」が主役であったりと・・・
とにかくどの短編も楽しめます。
表題作「開けっぱなしの密室」は
なぜ犯行現場は密室でなかったのか?
という「密室」を逆手に取った見事な作品。
個人的なオススメは「サイドシートに赤いリボン」。
事件がとにかく謎・謎・謎だらけで、
どうこれらがリンクしていくのか、
その謎解きまでの解明が、とてもおもしろく読めました。
三度目ならばABC [岡嶋二人]
「岡嶋二人にはずれなし」。
なんだか格言のような感じですが、それだけ
彼らの作品は傑作・佳作だらけということです。
さて本書は織田貞夫・土佐美郷という廻文コンビが挑む6編の短編集。
テレビ番組「奥様お昼です」の中の1コーナー<再現ドラマ>がメイン舞台となっています。
そのドラマとは実際に起こった事件を取り上げるのですが、
それを取材していく上で、事件の真相に迫っていくストーリー。
本作オススメは「十番館の殺人」。
<再現ドラマ>リハーサルを行っていく過程において
事件を解決してしまうという、それまでとは違う舞台が楽しめます。
本作では織田貞夫がメインの推理を務めますが、
土佐美郷もワトソン役ではなく、織田になにげなくヒントを与えたり、
あるいは邪魔したりと(笑)重要な役回りをこなします。
このコンビ、実はもう一作品に登場しているようなので、
今度また読みたいと思います。
なんだか格言のような感じですが、それだけ
彼らの作品は傑作・佳作だらけということです。
さて本書は織田貞夫・土佐美郷という廻文コンビが挑む6編の短編集。
テレビ番組「奥様お昼です」の中の1コーナー<再現ドラマ>がメイン舞台となっています。
そのドラマとは実際に起こった事件を取り上げるのですが、
それを取材していく上で、事件の真相に迫っていくストーリー。
本作オススメは「十番館の殺人」。
<再現ドラマ>リハーサルを行っていく過程において
事件を解決してしまうという、それまでとは違う舞台が楽しめます。
本作では織田貞夫がメインの推理を務めますが、
土佐美郷もワトソン役ではなく、織田になにげなくヒントを与えたり、
あるいは邪魔したりと(笑)重要な役回りをこなします。
このコンビ、実はもう一作品に登場しているようなので、
今度また読みたいと思います。
解決まではあと6人 [岡嶋二人]
そして扉が閉ざされた [岡嶋二人]
「読書の秋」らしく今までワタクシのブログに出てこなかった作家さんが登場です。
しかし、むしろ出てこなかった方が怠慢なのです(汗
その人の名は「岡嶋二人」、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞・・・
これらの賞を次々と取り、わずか8年でコンビを解消した、あのお二人です。
さて、本書は解説を島田荘司氏が書いており、岡嶋作品の中でも最も「本格推理」である
のが本作であると述べています。
4人の男女が突然核シェルターに閉じこめられます。
過去のある「事故」が殺人事件であったと信じるその死者の母親が、
閉鎖した空間のなかで、彼ら4人の中に、犯人が居ると信じ、彼らにその「事故」を
強制的に回想させ、あぶり出していく・・・
展開は非常に見事です。そしてこの事件最大のトリックは島田荘司氏も書かれていますが、
まさに「アレ」なのです(笑
おそらく大半の方はアノ「トリック」かと思うでしょうが、違います(笑
まあこれ書けませんよね・・・
鮮やかなる「本格推理」をぜひ。