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田舎の刑事の好敵手 [滝田務雄]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

県警本部より首席監察官が視察にやって来る。監察官とは警察内部の警察だ。この知らせに問題だらけの田舎の刑事たちは大慌て。しかもこの監察官、黒川鈴木の高校の同級生でありライバルだったのだが、警察官としては致命的な欠点があり……。はた迷惑な来訪者のせいで署内がパニックに陥るが、小劇団事務所荒らしの捜査に駆り出された黒川。無能な部下・白石や恐るべき黒川夫人、そして暴走する元ライバルに頭を抱えながら捜査を進めるが、やがて殺人事件に発展し?! 田舎でだってやっぱり難事件は起こる。大好評ミステリ第3弾。

久しぶりに黒川鈴木刑事の活躍を読んだ気がします。

シリーズ初の長編で、黒川鈴木刑事と黒川夫人が別々に動き出すという、
中々面白い趣向があります(笑
トリックは説明されないとたぶんわからない、それと確実にバルーンが
関係してくるのだろうな、くらいでしょうか。

本編途中に入る<幕間>はそこまで意味があるのかどうか、いまいち不明。
推理力がまるでない透山首席監察官の「ある行動」が、実は事件の鍵を握っていた
というのが一番面白かったですね。

シリーズとしては実は短編が向いているような気がします。


田舎の刑事の好敵手 (創元推理文庫)

田舎の刑事の好敵手 (創元推理文庫)

  • 作者: 滝田 務雄
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/01/31
  • メディア: 文庫



田舎の刑事の好敵手 《田舎の刑事》シリーズ (創元推理文庫)

田舎の刑事の好敵手 《田舎の刑事》シリーズ (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/01/31
  • メディア: Kindle版



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田舎の刑事の動物記 [滝田務雄]

まさかドラマ化するとは思いませんでしたねえ。
ドラマの方は観てませんが、待望の第2弾がついに文庫化。

このシリーズ、雰囲気はユーモア・ミステリっぽいですけど、
内容は本格、と個人的に思ってます。

本作オススメ、悩みましたが、表題作「動物記」。
単なる猿の捕獲奮闘記かと思いきや、そこには大きな
ワナがあるという、ポワロ「コックを探せ」のような、
小さな出来事から大きな謎へと繋がる見事な作品。

「昆虫記」は黒川刑事が珍しく犯人に挑戦的な態度を取っているのが
とても印象的。
犯人を追い詰めるそのやり方に黒川さんの怒りを感じます。

最初と最後は絵日記繋がりで、関連あり。
最初の事件はすごくシリアスでした。
どちらも絵日記にその謎を解く手がかりがあるというわけです。

「台湾旅行」は、これは番外編だよなあと思いました。
なんで白石は国際電話をかけまくってるんだよ(笑

「闘病記」は白石のおかげで入院することになった黒川刑事。
しかしその病院でも奇妙な事が起こっており・・・?!

奥さんが全編にわたって良い味だしてます!
続編も期待したいですね。


田舎の刑事の動物記 (創元推理文庫)

田舎の刑事の動物記 (創元推理文庫)

  • 作者: 滝田 務雄
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/12/21
  • メディア: 文庫



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田舎の刑事の趣味とお仕事 [滝田務雄]

気がついたらこれが701記事目。
本作は第3回ミステリーズ!新人賞受賞作を
収載した黒川鈴木刑事シリーズの第1弾。

脱力系ミステリ・シリーズ始動!と帯にはありますが、
内容は肩の力を抜いて読んでいては解けませんでした(笑

特に「魚と拳銃」や「危機とリベンジ」はオススメです。
前者は拳銃の弾痕の残り方やバス釣りのクーラーボックスの
大きさから推理を組み立てていくのが秀逸。

後者はやはり犯人の正体でしょう。
特注のヘルメットをかぶった犯人。
さらにそのヘルメットも監視していたにもかかわらず
盗まれたという事件。
これも謎を解く鍵となります。

全く使えない白石刑事や
最終話で本音をさらりと述べる黒川刑事の妻などなど、
おかしなキャラクターで作品は彩られてますが、
内容は十分に満足いくものだと思います。

最終話登場の野呂さん、野呂盆六かと思った(笑


田舎の刑事の趣味とお仕事 (創元推理文庫)

田舎の刑事の趣味とお仕事 (創元推理文庫)

  • 作者: 滝田 務雄
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/09/29
  • メディア: 文庫



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