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赤い夢の迷宮 [ミステリ]

はやみねかおる、僕がこの作家さんを
知ったのは、講談社青い鳥文庫にて刊行されていた
「名探偵夢水清志郎シリーズ」が
講談社文庫から刊行されてからでした。

元々ジュヴナイルなので、読み始めようかどうしようか
迷っているうちにいつの間にやら月日は流れ・・・(苦笑

本作はジュブナイル・ミステリの名手・<はやみねかおる>が
<勇嶺薫>と漢字表記にて挑んだ、大人向けのミステリー。
しかも「嵐の山荘」モノという、王道に真正面から挑んだ作品。

登場人物で語る立場の「ぼく」の名前は出てこず、
この辺りにトリックがあるのかと思っていたらまた違った(苦笑

途中から登場する「探偵」役ですが、致命的なミスを犯して
しまうんですよねえ。
まあそれには最後に気付くし、この「別荘」の正体にも
気付いていたのですが、時すでに遅し。

犯人が誰なのか、という点においては、
こういうやり方もあるのかと思いました。
黒幕そのものは誰がどう考えたって
わかるわけですが、
それを暴いた「ぼく」も達成感はなし。
解説にもあるように、非常に後味の悪いエンド
となっています。

個人的には、この最後がどうもよくわからない。
「ぼく」は自らも持つ「闇」の部分に堕ちたのか、
そしてなぜ原稿には自らしか知り得ない情報まで
書かれていたのか。
どうもわからないんですよねえ(苦笑

ちなみに、僕は解説による解釈に
非常に納得しました。

再び<はやみねかおる>に戻るようですが、
ぜひまた<勇嶺薫>作品を読みたいです。


赤い夢の迷宮 (講談社文庫)

赤い夢の迷宮 (講談社文庫)

  • 作者: 勇嶺 薫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/05/14
  • メディア: 文庫



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