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人間消失殺人事件 [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

校二年の南尾小百合は、ある日、通学途中にバスを乗り過し、終点の小さな町に降り立つ。
しかし、そこで一人の男性に出会った後、行方不明になってしまい―(表題作)。
どこへでも突然現れる、警視庁捜査一課の名物男・大貫警部が、今日も事件の現場に居合わせる。
謎あり笑いありの大人気シリーズ最新刊!

このシリーズも長寿ですが、赤川さんの心境の変化とでもいうのか、
シリーズを重ねるごとに、大貫警部の存在が少しずつ変わってきている気もします。

相変わらず次々と逮捕したりしてますが、意外と人情味あふれる所を
表題作では見せています。「ナイフが勝手に刺さった」というまさに大貫理論(笑
しかも、ここ数作品に見られるのは、マスコミを実にうまく使っているんですよねえ。
むろん最初の「東西南北」でも自らの突飛押しも無い推理を雑誌に話したりしてますが、
マスコミの嫌な部分を逆手に取っている印象です。

「上昇志向殺人事件」は現在の「IT長者」を皮肉った作品。
大貫警部の「刑務所では一番上の階に入れてもらうよう頼むんだな」という台詞は
皮肉が効きまくっています。

よくよくシリーズを見てみると、大金持ちだろうが、国会議員だろうが、自分の思ったことは
必ずやり遂げる取るという、忖度など一切しない、ある意味警察官の鑑のような気もします(笑
でも、思いついたことが人間離れしている事も多々ありますね。

本書で全編にわたって描かれているのは、母と子の関係かなと思いました。
警部の、あくまでも偶然の行動で、両者の絆が深くなるというのもまたおもしろい。

しかし、警部にはもっと強権を振るってもらいたい時もあり、
そんな作品もまた読みたいですね。


人間消失殺人事件 (講談社文庫)

人間消失殺人事件 (講談社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: 文庫



人間消失殺人事件 四文字熟語 (講談社文庫)

人間消失殺人事件 四文字熟語 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: Kindle版



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コメント 4

コースケ

鉄腕原子さま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2019-12-24 23:10) 

コースケ

31様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2019-12-24 23:11) 

コースケ

@ミックさま、nice!ありがとうございます!
by コースケ (2019-12-24 23:11) 

コースケ

むうぴょんこ様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
by コースケ (2019-12-24 23:12) 

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