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めざめ [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

陰惨な事件に巻き込まれ両親を失った11歳の美沙は心に深い傷を負う。
命を落としたはずの母・美知代は病院で意識を取り戻すが、
その体は14歳の中学生・修のものだった!
6年後、修はようやく探しあてた美沙の様子に衝撃を受ける。
固く閉ざした娘の心にぬくもりを取り戻すことはできるのか?
親子の絆と再生を描く感動の長編小説。

またまた久しぶりの更新です。

赤川次郎作品は、こういう非常にシリアスというか、大半救われない中で、
一筋の光明を見いだす物語が、結構あります。
解説でも語られていますが『怪談人恋坂』は、リアルタイムで読んだ覚えが
ありますが、あれは姉が自殺、幽霊として出てくるも、衝撃の告白と、
今でも覚えています。

昨今の幼児・児童虐待、放置子、ネグレクト、さらには毒親と、
親子の関係は相当脆くなっている状況なのではないかと思います。
本作では、美智代が修の身体を借りてまで、娘を見守りたいという
執念で、さらに転生後も執念を出し、自分の娘の心の壁を取り外そうという
母親の愛を感じます。

赤川先生の作品は、全くの他人なのに、非常に優しい人たちが数多く登場します。
三毛猫ホームズのホームズ、片山刑事兄妹、石津刑事、
花嫁シリーズの塚川亜由美とドン・ファン、両親。
彼彼女たちのような優しさを持った人たちと、
本作品における美智代のような存在が、
陰惨な物語でも、読んでいる私たちをどこかほっとさせているのだろうと思います。


めざめ (中公文庫 あ 10-17)

めざめ (中公文庫 あ 10-17)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2023/03/23
  • メディア: 文庫






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コースケ

皆様、いつも御訪問&nice!ありがとうございます!
by コースケ (2023-07-29 22:35) 

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