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渡辺宙明先生、ありがとうございました [アニメ]

先ほど、作曲家の渡辺宙明先生の訃報を知りました。
私にとっては、なんといっても宇宙刑事シリーズ。
「チェイス!ギャバン」のあの素晴らしい入りは忘れられません。

ゲームで「スーパーロボット大戦」をプレイし始め、
大半の曲が先生作曲ということを知り、驚きました。
「マジンカイザー」は今でもあのオリジナル版が一番だと思っています。

アニメ・特撮界において、偉大なる金字塔を打ち立てた、
いやそんな表現では済まない、本当に素晴らしい音楽を我々に届けてくださいました。
ご冥福をお祈りします。


宇宙刑事シリーズ ソングコレクション~FOR NEXT GENERATION~

宇宙刑事シリーズ ソングコレクション~FOR NEXT GENERATION~

  • アーティスト: V.A.
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2014/10/22
  • メディア: CD



渡辺宙明卒寿記念 CHUMEI 90 SONGS

渡辺宙明卒寿記念 CHUMEI 90 SONGS

  • アーティスト: V.A.
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2015/07/22
  • メディア: CD



渡辺宙明コレクション CHUMEI RARE TREASURES 1957-2015

渡辺宙明コレクション CHUMEI RARE TREASURES 1957-2015

  • アーティスト: 渡辺宙明
  • 出版社/メーカー: SOUNDTRACK PUB
  • 発売日: 2015/12/25
  • メディア: CD



スーパー戦隊+宇宙刑事 渡辺宙明 ベスト ミュージックファイル

スーパー戦隊+宇宙刑事 渡辺宙明 ベスト ミュージックファイル

  • アーティスト: 渡辺宙明
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2012/02/22
  • メディア: CD



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名探偵はひとりぼっち [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

「彼女が不治の病であと半年の命なんだ」。高校一年の酒井健一が見栄を張ってついた噓は、
クラスメイトから同情され、ついにはカンパ金まで渡されることに。
架空の彼女と待ち合わせた上野駅へ向かった健一だが、そこに、いるはずもない恋人が現れた!?
さらに健一をコインロッカーへ促した彼女は「逃げようなんて思わないで」と拳銃を突き付けてきた!
同い年コンビが事件に挑む青春ミステリ。

こんな中短編集があったとはなあ。知りませんでした・・・
元々は角川文庫からだったみたいなので、あの青表紙の時に出てたのだろうか。


表題作は、なんというか嘘から出た実に近い話なのですが、主人公の酒井健一が
あまりに面白すぎる。途中出てくるヤクザの白井も中々良いキャラしていて、いいですね。

偽札をめぐる抗争に巻き込まれた健一。しかし倉原みどりという拳銃をぶっ放す同級生とも
知り合い、さらに殴り込みにまで連れていかれる始末という、まさに踏んだり蹴ったり
なのですが、みどりが可愛いからなのか、彼の正義感、いや名探偵としての気概でもあるのか、
自ら進んで危険な道に入ります。

赤川作品だと、この場合の主人公は女性で、それに倉原みどり、というのが
想像できますが、男性は珍しいですね。
最後はものすごくあっさり終わるのですが、ちょっと健一にとっては切なすぎるかなあと。


表題作が実は名探偵と入っているのにはかなり違和感がありました。
内容がヤクザの抗争ですからね。謎を解く、とかそういう話でもないし、
そもそも酒井健一はそこまで頭が良いとは思えない(笑)

一方で、短編である「学生時代」の和也は、名探偵なんですよねえ。
この話、トリックというか、仕組みは良く出来ていて、教員による覗きという、
今現在も問題になっている、教員の性犯罪を取り上げていて、決して古いと思えないです。
ラスト、タイトルと上手くリンクさせるのですが、こちらもあっさりした終わり方です。
和也と勇樹、ほとんどプライベートも高校すら書かれないのですが、この2人で
シリーズ化しても良かったのではないか。

「ぼくと私とあなたと君と」。こちらも高校生が主人公ですが、殺人事件が起こります。
これもあっさりです。女装がよくばれなかったなあという感想(笑)


名探偵はひとりぼっち (徳間文庫 あ 1-118)

名探偵はひとりぼっち (徳間文庫 あ 1-118)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2022/06/08
  • メディア: 文庫



名探偵はひとりぼっち (角川文庫)

名探偵はひとりぼっち (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2012/10/16
  • メディア: Kindle版










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僕らの課外授業 [赤川次郎]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

中学3年生といえば、何にでも興味があり、何でもやりたいし、
早く大人にもなりたい本当に難しい年頃だ。大和田倫子はその問題の中学3年生。
厳格な家庭に育った彼女は、両親への反発から、酒に溺れ、男に夢中になり、
あげくのはてオートバイで自殺した。だが一ヶ月後、東京駅に彼女の幽霊が……。
自称“世が世ならお姫様”の容子と女性にはめっぽう甘い友也の中3コンビが、
醜い大人達の悪事に挑戦状をたたきつけた!! ユーモア・ミステリーの傑作。
他にオリジナル3作品収録。

Amazonさんには徳間文庫版がないので、角川文庫版の解説となります。
私自身は、角川文庫版を遙か昔に購入し、一度読んでいるのですが、
徳間文庫で復刊したので、改めて購入しました。

表題作は、やはり今読んでもかなりおもしろい。ジュブナイル小説として
青い鳥文庫あたりから刊行しても良いくらいです。
死んだはずの人間、東京駅の謎。殺人事件・・・とにかくワクワクドキドキ感満載です。


大友克洋先生の『SOS東京大探検隊』も思い出します。
あちらは確か丸の内駅でしたが、まあほぼ近距離ですね。

「何でも屋は大忙し」と「夢の行列」は、悲しい結末です。
特に前者は主人公(勢)が愉快な仲間達的なところがあるので、余計に
この結末は悲しいものがあります。
後者は最後に若い2人の新たな恋?が始まりそうで、まだ救いがありますが。

「ラブ・バード・ウォッチング」は鳥を見るつもりが、ついつい他人の家をみて
しまったことから始まる物語。こういうのは男性が女性の部屋という設定かと
思いきや、そこは赤川先生。逆パターンです。

最近更新が滞りがちですが、またぼちぼちあげていこうと思います。


僕らの課外授業 (徳間文庫)

僕らの課外授業 (徳間文庫)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2021/04/14
  • メディア: 文庫







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殺人鬼がもう一人 [若竹七海]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

都心まで一時間半の寂れたベッドタウン・辛夷ヶ丘。二十年ほど前に連続殺人事件があったきりの
のどかな町だが、二週間前の放火殺人以来、不穏な気配が。そんななか、町いちばんの
名家の当主・箕作ハツエがひったくりにあった。辛夷ヶ丘警察署生活安全課の砂井三琴は
相棒と共に捜査に向かうが……。悪人ばかりの町を舞台にした毒気たっぷりの連作ミステリー!


逆コージーミステリー。日本での本家本元・若竹七海先生による作品です。
6作品の連作短編集となります。以下、ややネタバレ。






この辛夷ヶ丘署には、何らかの問題がある警察官が、いわば配流されてくる流刑地
のような所みたいですが、少なくとも、ほぼ主人公を務める砂井三琴と相棒である
田中盛は、刑事としては極めて優秀です。

「ゴブリンシャークの目」では、この二人が、真相を看破します。
この1話、表題作である「殺人鬼がもう一人」と極めて密接な関係にあるのですが、
一体、どちらの人物が「もう一人」なんでしょうか?

「丘の上の死神」は、所収昨の中で一番きな臭いというか、壮絶なる権力争いが描かれます。
市長選と殺人事件と、そこにそれぞれの陣営につく警察という、阿鼻叫喚。

単なる嫌味と無能でしかなかった五十嵐係長と荒川課長の暴走が凄まじすぎます。
三琴と遊里子の化かし合い的な「取引」は、中々読ませます。
双方の思惑というか利害が一致しているので、すんなりと決まりますが。

「黒い袖」は解説でも書かれているように、ワンクッション的な物語なんでしょう。
真相よりも、主人公を務める原竹緒の正体を実に上手く隠していて、お見事です。
まあ、真相を解く鍵でもあるのですが、

「きれいごとじゃない」。本書所収作では、一番やるせない、救いのない結末ですね。
主人公を務めるのは、向原理穂、<向原清掃サービス>の専務で、
強盗計画があることを警察から知らされ、砂井三琴巡査長が清掃員に化けて
各家を見回っている、というのが前提。
実は<向原清掃サービス>にもちょっとした隠された秘密(というか犯罪ですが)が
あり、それを三琴に見抜かれているようで、反省したり。
一方で、三琴が悪事を働くのではないか、と理穂が疑ったりと、とにかく本筋だけでなく、
相変わらず様々な出来事が降りかかります。
そこに来て、最後の一撃があまりに強烈なので、まるで救いがない。
本筋や他諸々の事案が上手く丸く収まったのに、最後にこれが来るとは予想外。

「葬儀の裏で」は、オリエント急行殺人事件のような話ですね。
壮大なるネタバレです。
ただし、そこには辛夷ヶ丘の土地にまつわるある話なども加わるので、
あくまで辛夷ヶ丘を舞台とした事件というのは、変わりがありません。

最終話「殺人鬼がもう一人」。三琴の壮絶なる戦いと裏取引が垣間見える作品ですが(苦笑)、
ローズマリーこと、蒲原マリの苦労は壮絶なものです。弟の誠治の治療費のために、
危ない橋を渡る仕事をやらねばならず、そして彼女自身もある疾患を抱えているようで・・・

ここに来て、作品紹介の20年前の連続殺人事件が急遽メインに登場し、
<ハッピーデー・キラー>の正体が明かされるのですが、
ラストで、蒲原マリと砂井三琴、彼女たちの会話で物語は終了しますが、
これどういう解釈するのがよいのか、非常に悩みました。
三琴はマリを利用しようとして、わざとこんな会話をしているのか、
いまいち意図が掴めず。20年前から続く連続殺人事件は、果たして真の解決をみたのかは
語られません。
続編とかありそうですが、というかぜひ続編を。


殺人鬼がもう一人 (光文社文庫)

殺人鬼がもう一人 (光文社文庫)

  • 作者: 若竹七海
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2022/04/12
  • メディア: 文庫







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