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ドアを開けたら [大崎梢]

まずはAmazonさんの紹介ページから。

マンションで発見した独居老人の死の謎に
中年男と高校生のコンビが挑む、心温まるミステリー。

鶴川佑作は動揺を隠せなかった。引っ越しの準備をする佑作がマンションの同じ階に暮らす串本を訪ねると、彼はこと切れていたのだ。来客対応中だったらしい。老齢ながら彼は友人だった。通報もせず逃げ出す佑作。だが、その様子を高校生の佐々木紘人に撮影され、部屋に戻れと脅迫される。翌朝、動画の消去を条件に佑作は紘人と再訪するが――今度は遺体が消えていた!


鶴川さんと佐々木くんの出会い方はなんとも不穏ですし、さらに死体が消える、
さらには怪しげな宗教団体まで登場、そして串本の隠された本性まで明らかに?!

この二人の間、打ち解けてからの関係は何とも表現しがたいのですが、
二人で謎を解いていきつつ、二人それぞれの生き方までが変化していきます。

一方、最初から終盤までは上記書いたさらに深い謎にいくかと思いきや・・・
謎そのものと、串本さんの悲しい過去はあるのですが、
串本さんが果たせなかった事を、鶴川&佐々木コンビが見事に引き継いで、
ラストも素晴らしい終わり方です。
このラストまでの道程こそ、本書タイトルの示したかったものなのでしょう。

コロナ禍だからこそ、こうしたミステリーで心を和ませたいものです。


ドアを開けたら(祥伝社文庫 お23-2)

ドアを開けたら(祥伝社文庫 お23-2)

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2022/04/15
  • メディア: 文庫






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