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世界は破滅を待っている [赤川次郎]

ある一般市民が突然事件に巻き込まれる。
赤川次郎作品の定番とも言えるシチュエーションです。
本書もその「定番」の一作。

「善意の報酬」は最後の最後にほっとする作品。
全6篇の中では「コピールーム立入禁止」が後味が悪いですね・・・
もう少し早ければ止められたのに・・・

「燃えつきた罪」は収録作の中でも赤川先生らしい作品。
最後は罪も燃え尽きるという、そして主人公に幸せが訪れる訳です(笑

解説で村上貴史さんが「賞味期限は無期限です」と銘打って
書かれていますが、まさにその通り。
だれでも、どの時代でも楽しめます。


世界は破滅を待っている (徳間文庫)

世界は破滅を待っている (徳間文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2008/06/06
  • メディア: 文庫



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一日だけの殺し屋 [赤川次郎]

かつて角川文庫から発売された短編集を
徳間が復刊した一冊。
どの世代、どの時代が読んでも、楽しめる、それが赤川次郎先生の
作品だと思います。

「闇の足音」はとても切なく悲しい一編。
最後に刑事が見せた優しさ(哀れみ)が少しは救いです。

「探偵物語」は勝ち気な女性とダメ男という、赤川先生王道
パターンの一作。

「脱出順位」、主人公の過去と現実が交差する作品。
最後がとても清々しく終わります。社長が良い。

「特別休日」はもう、普通に実社会、そして現在でもありそうなお話。
休み明けに机がなかった・・・という話もありますから・・・

表題作はそっくりすぎて間違えられた男の物語。
赤川先生の作品には殺し屋が多く出てきますが、
どこか憎めず、そして完全悪でないんですよね。
この作品も実際に人が死んでしまうのですが、最後は
大団円になっています。

最初に刊行されたのが1981年。そんな古さを感じさせない、
もうこれは赤川次郎作品最大の持ち味なのかもしれません。


一日だけの殺し屋 (徳間文庫)

一日だけの殺し屋 (徳間文庫)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2013/08/02
  • メディア: 文庫



一日だけの殺し屋 (角川文庫)

一日だけの殺し屋 (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 文庫



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許されざる花嫁 [赤川次郎]

実業之日本社文庫の創刊により、
花嫁シリーズの文庫刊行が定期的になりました。

本書に2編収録されていますが、どちらも芸能関係。
「許されざる花嫁」はかなり話は重い側面はあるのですが、
最後は大団円。

亜由美の底抜けの明るさとお人好し、そしてドン・ファン。
殿永部長刑事と愛すべきキャラクターばかりです。

しかし最近亜由美の恋人谷山准教授が出ないのが不満だなあ。


許されざる花嫁 (実業之日本社文庫)

許されざる花嫁 (実業之日本社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2013/06/05
  • メディア: 文庫



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充ち足りた悪漢たち [赤川次郎]

1984年5月に刊行された文庫の新装版。

改めてというか、同じ事を前も言いましたが、
赤川作品は時代を感じさせない、いつ読んでもすんなり
物語に入る事ができます。

そして相変わらずの慧眼としか言いようがない。
本書で描かれている「子ども」たちは、さらに智恵をつけて
現在にも多くいるでしょう。
無邪気を超えた、まさに大人顔負けの子どもたち。
どの作品も最後が負の余韻を残しますが、
第六話「塾へ行く道」はラストもハッピーエンド。

それにしても、赤川作品は外れがありませんね。


充ち足りた悪漢たち〈新装版〉 (文春文庫)

充ち足りた悪漢たち〈新装版〉 (文春文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/05/10
  • メディア: 文庫



充ち足りた悪漢たち (文春文庫 (262‐6))

充ち足りた悪漢たち (文春文庫 (262‐6))

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1984/05
  • メディア: 文庫



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三毛猫ホームズの用心棒 [赤川次郎]

変わっていく事、変わらずにいること、
という歌詞が思わず浮かんできてしまいましたが(苦笑
赤川次郎さんの世界はまさに変わらない。

本書所収の「水泳教室」から「用心棒」までは
月日にしてなんと30年近くの隔たりがあります。
しかしそんな事を少しも感じさせないのが赤川さんの世界なのでしょう。

片山刑事も晴美も石津も、そしてホームズも
彼らはずっと変わらずに、相変わらずな活躍を魅せてくれます。

本書所収では「いたずら書き」がオススメ。
短編という形式にはまっている感じがしました。
なぜスーツケースの中で死んでいたのか?
この謎をホームズが解き明かします。

本家ホームズに負けない活躍の三毛猫ホームズ。
これからも変わらない活躍を読んでいきたいです。


三毛猫ホームズの用心棒 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの用心棒 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/04/11
  • メディア: 文庫



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秘密のひととき [赤川次郎]

去年の積み残し。
一見普通の人々が隠し持つ「もうひとつの顔」
をテーマにした短編集。

「名優キャット」は、最後はすっきり終わっていますが、
内容はかなりエグい。実際ありそうな話ですね・・・

「路地裏の天才」は最後にあっと言わせる展開。
これぞまさに「もうひとつの顔」を持つといった感じです。

「生きる歓び」が普通の日常生活が壊れていく話ならば、
「気まぐれな犯罪者」はその逆ですね。
置かれた状況が「犯罪者」の方が辛い状況なんですが、
登場人物がみんな良い人ばかりで、
最後は良い終わり方をしています。

今年ももう5日ですねえ。
早いもんです。


秘密のひととき (集英社文庫)

秘密のひととき (集英社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/04/17
  • メディア: 文庫



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遅刻してきた幽霊 [赤川次郎]

しばらく続く赤川作品。が、
新潮文庫のノン・シリーズ短編集です。

「幕間に死す」がオススメ。
友人の妻はなぜ自殺したのか?
20年後、その死に立ち会った人物たちが再び集められ、
妻がなぜ死ななければいけなかったのか、その謎を明らかにすることに。

「誉れの日」、赤川さんの作品では似たようなシチュエーションは結構ありますね。
こうした正義感に強い人物が、誤った方向へそれを向けてしまうという。
最後は大団円まではいかないものの、ほっとする終わり方。

「相似形の明日」はSFになるのかなあ。
彼女がそこまで強い念をなぜ持っていたのか、もう少し説明がほしかった。


遅刻して来た幽霊 (新潮文庫)

遅刻して来た幽霊 (新潮文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/01
  • メディア: 文庫



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回想電車 [赤川次郎]

新書を最近たくさん購入したのですが、
そちらは積ん読状態で(苦笑
やたらと短編集を購入してます、特に赤川次郎作品。
やっぱおもしろいし、読みやすい、だからついつい購入
してしまうのです。

本書もノン・シリーズの短編集。
「回想電車」を最後に持ってきた事で、
他の物語が、さ「回想電車」の主人公が紡いできた物語、
そんな印象を受けました。

「手帳」は未来が垣間見える物語ですが、
あえてその未来に突き進む主人公。
ラストがよかったです。

「代理人」や「自転車置き場に雨が降る」は
途中まではシリアスな展開が続きますが、
最後にほっとさせてくれる作品。

そして「スターダスト」は17歳の少女風見みのりが大活躍。
他の赤川作品に共通の若い主人公です。

しばらくは赤川作品が続きそうです。


回想電車 (集英社文庫)

回想電車 (集英社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1999/10/20
  • メディア: 文庫



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昼下がりの恋人たち [赤川次郎]

抜群の安定を誇る赤川次郎さんの短編集。
最初の刊行が1984年。
そんな古さを全く感じさせない短編集です。
これってかなりすごい事だと思うんですよね。
だからこそどの世代からも愛されているのかなあ。

本書の表題作はラストを飾っています。
「ノスタルジア」や「五分間の殺意」がダークな感じでしたが、
最後は清々しい終わり方。

「真夜中の悲鳴」、普通に現在でも使われそうな手法ですが、
現代社会では悲鳴がしても出てこない人の方が多いだろうなあ・・・


昼下がりの恋人達 (徳間文庫)

昼下がりの恋人達 (徳間文庫)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2012/09/07
  • メディア: 文庫



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指定席―赤川次郎ショートショート王国― [赤川次郎]

今月の光文社文庫の新刊。
赤川さんは長編や短編集が多いですが、
「勝手にしゃべる女」や「踊る男」など名作のショートショートもあり、
まあ、要するにどれも実に名手という事です(笑

「私の人生、買いませんか?」がお気に入り。
少女の人生を買った男のとった行動が素晴らしかった。

他ユーモアあり恐怖ありサスペンスあり感動ありの
どれもこれも楽しめるショートショート集です。

ところで、しばらく忙しくて更新している時間があまりないんですよね。
まあなんとか間隔を大きく空けずにしたいとは思いますが、
なるようにしかならんかなあ(笑


指定席: 赤川次郎ショートショート王国 (光文社文庫)

指定席: 赤川次郎ショートショート王国 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/08/08
  • メディア: 文庫



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花嫁たちの深夜会議 [赤川次郎]

花嫁シリーズ最新作。

「花嫁は荒野に眠る」
アマゾンへ新婚旅行に行
った亜由美の先輩・ひとみは
旅客機の墜落で生死不明となる。
持ち前の行動力から、なんとアマゾンにまでひとみを探しに行く亜由美!
しかし、この墜落事故にはある仕掛けがあったのだった・・・
相変わらずぶっ飛んだ行動力ですが、
誰かに頼られると放っておけないのが亜由美、そして母清美(笑

物語は非常に緊迫したストーリーなのですが、
最後にひとみの夫・文弥の母親が見事にやらかしてくれてます(笑
それにより、やるせないお話にユーモアが交じります。

表題作は現在の男性なら案外喜んでやりそうな予感。
そして働く女性にとっては非常に合理的な「結婚生活」なのかもしれません。

しかしそこに愛が入れば、その関係もまたもろくも崩れる訳です。

それにしても、「荒野に眠る」には殿永さんが久々に登場しなかったなあ。


花嫁たちの深夜会議 (実業之日本社文庫)

花嫁たちの深夜会議 (実業之日本社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2012/06/05
  • メディア: 文庫



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窓からの眺め [赤川次郎]

赤川次郎さんの初期の傑作サスペンスが新装版で登場。
まずはAmazonさんの紹介ページから。

何も見えない、誰からもどこからも見られないようになっている
―屋根裏部屋の不思議な窓に纏わる悲しい秘密とは?
サラリーマンの吉川、離婚した充子、医師の谷内、それぞれの前にふいに現れた女が、
三人の人生に関わり始め、彼らを“窓”のある豪邸の夜会に誘った晩、衝撃の真実が明らかになる。
初期の傑作サスペンス。

タイトルがあまりに意味深で、
物語を読み進めても、
三人と謎の女性にどんな関係があるのか全くわかりません。

そして更に謎を引き立てるのは、
最初の「1」の描写。
不動産屋と客の会話ですが、いきなり屋敷で起こった
事を話し出し、物語はスタートします。

謎の女性やその母親は「窓」からどんなものを
眺めていたのか・・・それを考えると哀しくなりますね。

ありふれた何気ない日常が徐々に壊れていく過程、
これを非常に上手く描けるのは赤川さんならではでしょう。

古くてなかなか手に入らない著作は、
新装版を登場させるってのは、アリだと思います。


窓からの眺め (文春文庫)

窓からの眺め (文春文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/04/10
  • メディア: 文庫



窓からの眺め (文春文庫)

窓からの眺め (文春文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1988/12
  • メディア: 文庫



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輪廻転生殺人事件 [赤川次郎]

赤川さんのシリーズでも一番好きです。
待望の文庫最新刊。

「気にくわないヤツは犯人、気に入ったヤツも犯人」
この帯は秀逸(笑

とにかく警察権力を横暴に振り回す、
それも本当に嫌なヤツに振り回すもんだから、痛快なんです。
まあ、井上刑事はそうは思ってないでしょうが(笑

どの話もおもしろいのですが、
珍しく人間ドックに入って健康を気にする
大貫警部が見られる「全力疾走殺人事件」を敢えて推します。
最後に
安心しろ、ドックの料金はタダにした。」と言い放つ警部はさすが。
まあ検査してないとはいえ、タダはないだろう(笑

「一家団欒殺人事件」はかなり謎だらけのお話。
直感だけで行動する警部によって物語は進行します・・・

三姉妹とのコラボ「三人姉妹殺人事件」、果たして
三姉妹は警部にどんな反応を示すのでしょうか?
今から楽しみです。



輪廻転生殺人事件 (講談社文庫)

輪廻転生殺人事件 (講談社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/03/15
  • メディア: 文庫



三人姉妹殺人事件 (特別書き下ろし)

三人姉妹殺人事件 (特別書き下ろし)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/04/07
  • メディア: 単行本



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三毛猫ホームズの十字路 [赤川次郎]

文庫版の三毛猫ホームズ最新作。
まずは光文社さんからの紹介ページから。

友人・絵美の別れ話に立ち会った晴美。男は意趣返しに絵美のアパートに爆弾を仕掛けた。
巻き添えをくった晴美は目が見えなくなってしまう。片山は犯人の母親を尾行し、団地に行き着く。
そこでは、幼女を襲う犯罪が多発していた。団地をパトロール中の元刑事が、誤って無実の男を殺してしまう。
さらに爆破犯の姉が死体で発見され……。様々に交錯する事件の結末は!?
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334763916

ふとした事や出会い、きっかけでその人や周囲の人々がこれまで
歩いてきた人生とは別のベクトルへ向けて歩き出す、
そして、そんな人々が交錯し・行き交う、まさに十字路が
見事に描かれています。

今回晴美が一時的にではありますが、眼が見えなくなってしまうという
ハンデを背負ってしまいます。
そして実はホームズも晴美に付きっきりで事件にはそれほど関与できず。

ホームズの物語であるけれども、
実際は、この十字路に足を踏み入れた人たちにより
物語は進行し、そして結末を迎えます。

片山兄妹の優しさは相変わらず。
久保崎の母親、刈屋しのぶ、下河らはそれぞれの出会いや出来事に
よって自身の歩みが変わりますが、
下河以外は哀しい結末を迎えてしまいます。
「どこかでみんな、道に迷うんだわ」という晴美の言葉が印象的。

ところで下河のお話はちょっと消化不良でしたねえ。
病院での偶然の出会い、その後どうなったのか、推して知るべしなのかなあ。


三毛猫ホームズの十字路 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの十字路 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/03/13
  • メディア: 文庫



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幽霊屋敷の電話番 [赤川次郎]

最近寝る前に本を読んでるんですが、
家にあるのはもう3度、4度読んでいるので、
久しぶりに赤川さんのノン・シリーズを買うかと
思い購入したのがこの本。

オススメは「孤独な電話」
これはまさかの展開であっ!と驚きました(笑

「懐かしい声」なんて、今でも普通にありそうなお話です。
女性特有でもないでしょうが、こういう復讐は本当に恐ろしい・・・

電話を題材にこれだけ多様な物語を創るのはさすが赤川次郎さん。
そして平成4年に刊行された本書ですが、そんな古さを感じさせないのも
すごいの一言に尽きます。


幽霊屋敷の電話番 (新潮文庫)

幽霊屋敷の電話番 (新潮文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/07
  • メディア: 文庫



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三毛猫ホームズの黄昏ホテル [赤川次郎]

いつだったか忘れましたが、
陣内孝則さん&葉月里緒奈さんで
片山兄弟を演じた、大林宣彦監督作品の「三毛猫ホームズ」が
2作ほど放映されました。
一作目は「推理」で二作目がこの「黄昏ホテル」。
角川文庫版では解説を陣内さんが書かれています。
とにかく映像美が素晴らしかった。
ああ、黄昏では晴美役は宮沢りえさんでした。

当時の僕は赤川作品を片っ端から読んでいて、
三毛猫ホームズシリーズも頭から読み始めていました。
ちょうど黄昏ホテルもそんなさなかに読んだ記憶が。

内容はまずはAmazonさんの紹介ページから。

山間の豪華なリゾート・ホテル「ホテル金倉」。このホテルが閉館することになり、
閉館前の最後の一週間、馴染みの客がオーナー・金倉に招待された。
片山たち一行も、金倉のたっての希望でその場に招かれた。
実はこのホテルでは十年前に金倉の一人娘が殺されるという事件があり、現在も未解決のまま。
今回集められた招待客は、片山たちを除いて全員がその現場に居合わせた人ばかりなのだという。
しかも金倉は「今度殺されるのは私だ」と予言―はたして惨劇は繰り返されるのか?人気シリーズ第19弾。

片山はこの「ホテル金倉」で追っていた殺人犯に出会います。
そこでの二人のやりとりは実に片山らしい。

離れた湖から発見される白骨死体。
行方不明になった金倉の細君なのか?
無関係と思われた登場人物たちが、実は全てこの「金倉」に関係してる人物であったり・・・
ちょっと「クローズド・サークル」的な雰囲気もあり、
最後ホームズによる演奏もあり(笑
シリーズの中でも好きな作品です。

なんか寒くなってきて、日も短くなってきたので、黄昏を思い出し、書いてみました(笑


三毛猫ホームズの黄昏ホテル (角川文庫)

三毛猫ホームズの黄昏ホテル (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 文庫



三毛猫ホームズの黄昏ホテル (光文社文庫)

三毛猫ホームズの黄昏ホテル (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1993/12
  • メディア: 文庫



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真夜中のオーディション [赤川次郎]

と言うわけで、予告通り第1作目。

2作目に較べると、美里の命の危険が多い気がします。
いや、特に「シンデレラの予感」は命と操が危なかったよ・・・

オススメは「人形の嘆き」
ちょっとホラー入ってますが、ミステリとして純粋におもしろかった。

第3作は、あるんですかね?


真夜中のオーディション (徳間文庫)

真夜中のオーディション (徳間文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2010/09/03
  • メディア: 文庫



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死はやさしく微笑む [赤川次郎]

1999年に徳間文庫から発売された赤川さんの作品の新装版。
読んだ後に気付いたのですが、これはシリーズ2冊目。
という事で、そのうちシリーズ1冊目をUPするでしょう(笑

まずはAmazonさんの紹介ページから。
戸張美里、22歳、売れない役者の卵。不思議なアルバイトで何とか生計を立てている。
それは、奇妙な依頼人の指示に従って、様々な人物を演じること。
若くして死んだ薄幸の美女の幽霊、不審な飛び降り自殺があった病院の看護婦、
疲れた中年サラリーマンのあこがれの少女、3日前に亡くなった老富豪の愛人、
大企業の社長がぞっこんのゲイクラブのスター…。
そして、美里が演じるところには、必ず事件が…。

なんというか、主人公は赤川作品そのものズバリなんですが、
この設定は秀逸。発想の素晴らしさが光ります。

たんにその役になりきるだけじゃもちろん終わりません。
戸張美里がその役を演じた事で、その周囲に変化が訪れます。
それは依頼人が望んだ事なのか、
あるいは自然の摂理か・・・(笑

この美里に「役」を頼む謎の男。
彼女が「役」を演じる事で、どこまでその結末を予想
しているのだろうか?あるいはその結末に変化を
つけさせるために彼女を選んでいる?
とかなり深く考えてみました。

イッセー尾形さんの解説も見事。
ぜひ読んで見て下さい。

「謎の女」は現実の企業が使っても案外効果があるんじゃないかと
思いました(笑


死はやさしく微笑む<新装版> (徳間文庫)

死はやさしく微笑む<新装版> (徳間文庫)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2011/09/02
  • メディア: 文庫



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花嫁は夜汽車に消える [赤川次郎]

文庫版花嫁シリーズ最新作。
なんだか前作刊行からのスピードが速い気がします。
うれしい事ですけど。

表題作「花嫁は夜汽車に消える」
最後がものすごくできすぎ(笑
いや、本当に大団円で良いんですけど、
もうちょっと片岡の視点を入れてほしかったですね。

今回出て来る二人の花嫁はどちらも本当に強い女性です。
赤川さんの描く女性そのもの。
そして、そんな二人に対し、肩入れをする亜由美、そして塚川家。
さらには殿永刑事。
よく亜由美は事件に首を突っ込む、事件あるところ、亜由美ありなんて
殿永さんから皮肉られてますが(笑
とにかく亜由美を初め塚川家の人たちは自分の周囲の不幸せな人たちを
放っておけないんだろうなあと読んでいて改めて感じました。
「花嫁は天使のごとく」ではひょんな事から大畑雅恵まで
居候させてますしね(笑

こういう優しさを持った主人公だからこそ、
ちょっと出来過ぎの大団円も許せます。
大貫警部はこうはいかないだろうな(笑


花嫁は夜汽車に消える (実業之日本社文庫)

花嫁は夜汽車に消える (実業之日本社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2011/06/04
  • メディア: 文庫



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三毛猫ホームズの茶話会 [赤川次郎]

三毛猫ホームズシリーズ文庫版の最新作。

本作では<権力による監視>に焦点を当てています。
おそらくは都内などへの監視カメラの設置などが
話題になった頃に書かれたのでは。

赤川さんの作品は<ユーモア・ミステリ>と評される事が
多いですが、
内容は全然違います。
今回も一人の女性の生き方やその恋人の悲しい末路、
そして財産やBSグループを巡る争いに巻き込まれて
亡くなっていく人たち・・・
非常に悲しいお話ですが、
しかしそれでもめげずに頑張って生きていこうとする
登場人物たちが描かれている、だからこそユーモアと
評すべきなのかもしれません。
むろん、それには片山刑事や妹の晴美・石津刑事、
そして名探偵ホームズというレギュラーキャラクターの
持つ天性の明るさや優しさがあるからこそ、
登場人物たちも前を向いていけるのではないかと思います。

最近の三毛猫ホームズシリーズはやや単調な気がしているのですが、
片山刑事たちはいつも変わらず。
それが単調であっても、どこか安心して読めるシリーズなんですよねえ。
まああくまで上記述べたことは個人的な勝手なる感想です(苦笑


三毛猫ホームズの茶話会 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの茶話会 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/04/12
  • メディア: 文庫



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女優志願殺人事件 [赤川次郎]

毎日原発は綱渡りな状態が続いてますね・・・
国内外、全ての叡智を結集させて国難に立ち向かってほしい。

赤川さんのシリーズの中でも
個人的には最も好きな作品かもしれません。

とにかく警察権力を全面に押し出して
嫌みな奴らを次々とやり込めるのが好きなのです(笑

もっとも全く関係ない人を次々と逮捕することは
非常に迷惑だと思いますが・・・(苦笑

本書収録の4編で特にオススメは2作。
大貫が恋に落ちてしまい、その仇を討つ「卒業研究殺人事件」
いつもは迷推理ばかりですが、この作品では見事な活躍。

そしてラストが非常に強烈かつ侘びしさが漂う「疑心暗鬼殺人事件」
そして誰もいなくなった、かのようなドラマ「殺人屋敷」を巡る事件。
大貫シリーズで、ぜひともこの<嵐の山荘>モノをしてほしくなったり・・・

近刊ではなんと赤川さんの講談社文庫の2大看板が初コラボ!
その名も「三人姉妹殺人事件」
いったいどういうストーリーなのか、楽しみです。
もちろん、次作「輪廻転生殺人事件」も早く、早く、文庫化を望みます!(気が早い・笑)


女優志願殺人事件 (講談社文庫)

女優志願殺人事件 (講談社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/03/15
  • メディア: 文庫



三人姉妹殺人事件 (特別書き下ろし)

三人姉妹殺人事件 (特別書き下ろし)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/04/07
  • メディア: 単行本



輪廻転生殺人事件 (講談社ノベルス)

輪廻転生殺人事件 (講談社ノベルス)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/01/09
  • メディア: 新書



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砂のお城の王女たち [赤川次郎]

すでに出てる物質から、核分裂起こってる状態ですね・・・
正直この問題を収束させるには、もう政治決断を
するしかないんじゃないだろうか・・・ひどい言い方ですが、
そこは政治が責任を取るしかない。

本書はもともと新潮文庫で1988年に刊行された短編集。
しかし、そんな古さを全く感じさせない、非常に先見性のある、
というかまさに現在を予想したかのような短編集だと思います。

特に最後の「真夜中の子供たち」は非常に強烈。
現在でも普通に起こりそうな話です。
これを1980年代後半という時代に書いた、赤川さんは
すごいとしか言いようがない。

無邪気さの中に潜む邪悪を描いた「僕らの英雄」も傑作。
ラストは結局どうなったのか、余韻を残す終わり方もまたいいですね。

「神童」や「ゲームはおしまい」は非常に清々しく読めました。
神童は親バカというか、子どもへの過度な期待をする親たちへの
誡めのような作品。

表題作は中間的な作品(?)
ダークな面もありつつ、子どもならではの面もあるという、
そういう中間です(苦笑)

いや、本当にこれらの作品が1980年代とは・・・すごいですね。


砂のお城の王女たち (集英社文庫)

砂のお城の王女たち (集英社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/03/18
  • メディア: 文庫



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魔女たちの長い眠り 赤川次郎ベストセレクション [赤川次郎]

今月発売された「魔女たちのたそがれ」の続編。
以下はAmazonさんの紹介文から。

人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ、私たちを駆り立てて…。
人間が私たちに勝てるわけがないのに―。夜が降りてきた。
暗がりが町を大きな翼で包みこむ。
静かで平和に見える町の背後で起こる動機不明の連続殺人事件。
誰が敵で誰が味方か。狂気と憎悪と混乱が渦巻く中で、
人間の想像を超えた恐るべき何かが動き始めた!
闇と血が支配する「谷」の秘密とは?戦慄のサスペンス・ホラー。

この作品の本当の怖さは「谷」と呼んで、いわば村八分状態にした
元々の町の人間だと思います。

この「長い眠り」最後で、この町のある人物が最後に非常に印象的な
言葉を述べるシーンがあるのですが、あれが全てな気がします。

さて物語自体は新たな登場人物により始まりますが、
前作から引き続き登場するのは県警の警部。
そしてこの警部の孫娘が非常に重要な役割を果たします。
まあそれは読んでのお楽しみという事で。


魔女たちの長い眠り  赤川次郎ベストセレクション(16) (角川文庫)

魔女たちの長い眠り 赤川次郎ベストセレクション(16) (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/01/25
  • メディア: 文庫



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魔女たちのたそがれ 赤川次郎ベストセレクション(15) [赤川次郎]

先月の角川文庫にて発売された新装版。

学生の頃は、赤川さん一色に近いくらい読みまくりました。
そのきっかけはまさに本作にあります。
チュンソフトのサウンドノベル「かまいたちの夜」が旋風を巻き起こし、
他メーカーもサウンドノベルというジャンルを開発し始めました。
その時に発売されたのが「魔女たちの眠り」という作品。
このゲームは赤川次郎さんの「魔女たちのたそがれ」「魔女たちの長い眠り」を
原作としたサウンドノベル。

当時「かまいたちの夜」にはまっていた僕は当然即購入しました。
で、これを受けて原作も読んでみようとなった、というわけですね(苦笑
それから赤川さんの数多くある著書を毎日のように読み終えては購入という
事を繰り返した記憶があります。

以下はAmazonさんの紹介ページから。
小さな雑貨卸売会社に勤める28歳の会社員。毎日、目の回るような忙しさだが、
その奇妙な電話は、仕事中にかかってきた。「助けて…殺される」声の主は、
中学高校で同級だった幼なじみの依子に違いない。山あいの小さな町にある小学校で
教師をしているはずだが、一体何があったのか?
閉鎖された町で続発する怪事件。その裏に隠された戦慄の事実とは―。

主人公の津田は電話を受け、依子の住む集落へ向かいます。
依子を無事保護したものの、快復した彼女からは、町で起こった恐ろしい事件の顛末を
聞くことに・・・
そして同時期に起こる、喉を切られて殺害されるという事件・・・
村八分状態の<谷>とは何なのか?
そして連続殺人事件の犯人とは?
そして町で起こった事は、本当に真実なのか?!
津田、そして老練な県警警部がその謎に挑む。

これの続編が「魔女たちの長い眠り」になるわけですが、
「長い眠り」はまさに解決編で、物語としてはやはり「たそがれ」が素晴らしい。
ストーリー展開・登場人物の配置及び変遷そして舞台設定、
どれをとっても秀逸だと思います。
新装版で発売された今、まだ未読な方はぜひオススメします。
そして読了後、虚無感に襲われたら(笑)解決編「長い眠り」をぜひ読んでみて下さい。


魔女たちのたそがれ  赤川次郎ベストセレクション(15) (角川文庫)

魔女たちのたそがれ 赤川次郎ベストセレクション(15) (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/11/25
  • メディア: 文庫



魔女たちの長い眠り (角川ホラー文庫)

魔女たちの長い眠り (角川ホラー文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 文庫



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毛並みのいい花嫁 [赤川次郎]

これまでは角川文庫から発売されていましたが、
元々ジョイ・ノベルスで出ていたため、
実業之日本社文庫創刊により、めでたく実業之日本社から販売となりました。
表題作と「賭けられた花嫁」の2作が収録。

サスペンスとしては「賭けられた~」の方がおもしろい。
犯人云々ではなく、疾走感とでも言うか、
赤川さん独特の流れるようなテンポで、
どんどん引き込まれ、あっというまに読了してしまいます。

表題作「毛並みのいい花嫁」は奇妙な味的な作品なのかなと
思っていたのですが、ちょっと違いましたねえ・・・

というか亜由美の従兄弟がなんだか途中まで哀れでした。
なぜ彼はアンジェラを花嫁にするなんて事になってしまったのか・・・
そこの過程ももう少し書いてほしかったです。
最後、彼は自分の花嫁に対して受け止める発言をしていたのが
救い。

そしてドン・ファンも相変わらず活躍。
とくに「花嫁」アンジェラへの説得は素晴らしいものがありました(笑

谷山准教授、最近でませんねえ。
それと表紙はねえ、ちょっと好みではないです。
前の方がよかったですね。


毛並みのいい花嫁 (実業之日本社文庫)

毛並みのいい花嫁 (実業之日本社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2010/11/05
  • メディア: 文庫



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裁きの終った日 [赤川次郎]

今月は文春文庫で何冊もおもしろい
ミステリが出ました。
本書もそのうちの一冊です。

文春文庫で1983年に発売されたものの新装版。
本作はプロローグにて、すでに探偵が関係者を
集めた場面から始まります。
そして探偵である西川恭一郎が犯人を
指摘しようとしたその時、
関係者の一人、日野宏造がなんと西川を刺し、
犯人を指摘できないまま、探偵は死んでしまいます・・・
事件の犯人は西川を刺した日野だったのか?
それとも・・・?
そしてこれを皮切りに一族を巡る様々な事態が・・・
西川恭一郎の息子、恭浩は父の跡を継ぐかのように、
事件の謎を追うが・・・

父親を殺した日野の娘、綾子と恭浩がまさか恋人に
なんて展開もあり、いかにも赤川ミステリらしさが
でていますが、
最後の最後、見事にしてやられる結末が待っています。

個人的には、殺人事件が終わった後に
焦点を当て、関係者がその後どうなっていったのか、
その先を描いているのは非常におもしろいです。
こういう形式はあまりないのでは。

また、本書は真犯人捜しもそれと並行して描かれるので、
その点はミステリとしても楽しめます。

本書の探偵役・西川恭浩も事件によって
人生が変わってしまった一人なんですよね。
彼がその辛さを身を持って知ったのかもしれません。




裁きの終った日 (文春文庫 (262‐5))

裁きの終った日 (文春文庫 (262‐5))

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1983/05
  • メディア: 文庫



裁きの終った日 (文春文庫)

裁きの終った日 (文春文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: 文庫



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三毛猫ホームズの暗黒迷路 [赤川次郎]

三毛猫ホームズ第43弾。
定年間近の刑事がついた1つの嘘が
家族を、周囲を、巻き込んでいく・・・

これは救いようがないお話でした、途中まで。
ラストは時が流れ、
発砲事件の真相や
殺人犯金山殺しの犯人などが
片山刑事により明らかにされます。
結局嘘を付く必要はなかったんですよね・・・

にしても、ホームズはこの事件はさすがに
どうにもならなかったのが、どうも終始傍観者に見えました。
(まあ猫だからそりゃそうなのですが・笑)

それとかなり意外な事ですが、
片山刑事が女性とフツーにお付き合いをしてます!
驚いた。
結末は「心中海岸」よりは悲しいものではなかったですが、
いい人すぎるのがやはり玉に傷なのか・・・

そういえば今作では課長が出てこなかったですね。
絵画でも描いていたのかな(笑



三毛猫ホームズの暗黒迷路 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの暗黒迷路 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/04/08
  • メディア: 文庫



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舞い下りた花嫁 [赤川次郎]

花嫁シリーズも早20作目。
いつの間にか亜由美の年齢を
追い越してしまいました(笑

「花嫁は特殊任務」ではとある国の王女と
亜由美がそっくり!という偶然から
始まる大きな事件。
そしてその護衛に来ていたSPの女性が
今回の「花嫁」。
いや、もう一人居ました。
正確には花嫁ではないのですが、
もとさやに戻ったという意味では
いいんじゃないかなあと。

もう1作「舞い下りた花嫁」は
ちょっと淋しいお話。
意外にも芸能プロの社長としての
手腕を発揮している亜由美が見物です(笑

今回はドン・ファンや親友聡子、
さらには恋人の谷山准教授
があんまり、というか谷山は全く
活躍が見られなかったのが残念ですね。

亜由美が本当の花嫁になるのは
果たしていつなのか?


舞い下りた花嫁 (角川文庫)

舞い下りた花嫁 (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 文庫



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真夜中のための組曲 [赤川次郎]

今日、いや正確に言うと昨日。
ものすごく大きなパニック発作が出てしまい、
夕方薬を飲んで就寝。
23時頃起きました。

いまだ引きずってます。
これほど大きいのはどのくらいぶりだろうか・・・
まあ自業自得、なのかもしれませんが(苦笑

と言うわけで、本題へ。
最近書店へ行っておらず本も読んでいなかった
のですが、この前久しぶりに足を運びました。
でいくつか購入した中の一冊がこれ。

解説では「奇妙な味」ミステリとされてますが、
言い得て妙ですね。
赤川次郎さんが得意とする分野でもあるのではないでしょうか。

最も恐ろしい話は最終話「危険な署名」
ここまで極端な事はないでしょうが、
ありそうな話でもあり、怖いですね。

「ラッキーナンバー」は必死さがおもしろすぎる傑作。
最後はハッピーエンドになります。
「見知らぬ同僚」は大団円になろうかと思いきや
最後の最後で大どんでん返しがある作品。
思い込み、疑念など一歩間違えると大変な事になりますね。

平凡な日常から、意外な事に巻き込まれる、
そんな物語を皆様もぜひご一読を。


真夜中のための組曲 (徳間文庫)

真夜中のための組曲 (徳間文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 文庫



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晴れ、ときどき殺人 [赤川次郎]

再び再読作品。
一時期ものすごく赤川さんの本を買いまくって
読んでいたのですよねえ。
高校生だか中学生だかそのくらいでした。
まあ遙か昔の事です(笑

以下は角川HPの解説文より。
私は嘘の証言をして無実の人を死に追いやった。だが、最近、真犯人を見つけた・・・
北里財閥の当主浪子は、十九歳の一人娘加奈子に衝撃的な手紙を残し急死。恐怖の殺人劇の幕開き!

相変わらずのスピーディ感。
母親が雇った探偵が殺され、加奈子の屋敷には恋人を殺害した容疑で逃亡中の
上村が忍び込んだり・・・

突然の母親の告白で、周囲の人間全てを疑わなければならない加奈子。
そこに上村とのおかしなコンビ?も即席に誕生し、
真犯人を突き止めます。

主人公加奈子はやっぱり赤川さんの描く女性主人公そのもの。
タイトルからはわからない面白さがあります。
どんどん物語に引き込まれていく感じを
お楽しみ下さい(笑


晴れ、ときどき殺人―赤川次郎ベストセレクション〈4〉 (角川文庫)

晴れ、ときどき殺人―赤川次郎ベストセレクション〈4〉 (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 文庫



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